読み終わってしまうのが残念なくらい、素晴らしい物語でした。
ギリシャ物語というと、どうしてもギリシャ神話を思い出してしまうのですが、この物語は歴史で、人間ドラマで、恋愛もので、主従もので────とにかく、ひとつの物語にそれらがギュッと詰まっていて、目が離せませんでした。
歴史は好きだけど詳しくはない私にとって「✕✕年✕✕の戦い」みたいな一行歴史だったものが、血肉を持つ人間たちが動き回り、息もつかせぬスペクタクル映画として目の前に現れたような、そんな感じと言えば伝わるでしょうか(笑)
歴史ものであり、何よりも恋愛ものである、この素晴らしい作品に出会えたことに、とても感謝しています。
お勧めです(*^^*)
歴史物だけどサクサク読めます!
キャラクターたちも魅力的で楽しいです。
実は私も読む前は「古代ギリシャか…… 勉強のために読むべきだよな」なんて思っていました(ごめんなさい!)。
でも同じ作者様の「クセモノ」シリーズがとにかく抱腹絶倒の面白さだったので、「そんなに難しくはないのかな?」と読んでみることにしました。
そうしたら全く難しくありません!
文章もお上手で読みやすいし、イケメンと元気なお姫様との恋愛あり・戦あり・政争ありで本当に面白いです。
キャラクターの名前が少々馴染みがないくらいで、王道ファンタジー小説を読むかのように、スイスイと読み進められますので安心してください。
歴史物だから難解ではないかと躊躇している方、勿体ないですよ!
ぜひお読みになることをお勧めします!!
ギリシャについて全然わからなくても、歴史が苦手でも大丈夫! 「ライトノベル」タグのとおりスラスラ読めて、だけど物語はとっても厚い、史実をもとにした小説です。
国や運命といった大きなうねりや人間の強い気持ちと共に進む物語は非常にドラマチックです。恋愛に限らず、様々な「愛」が軸として通っていて、それらが時に絡まりながら、激しく物語は動いていきます。迸り、ぶつかり、うねる物語に、読者は心を揺さぶられ、翻弄されます。
そんなスケールの大きな、シリアスな場面も多い物語なのですが、とにかく読みやすい! 1ページの文字数が多すぎず、どんどんページを捲れます。重苦しく感じそうなシーンも、読んでいて疲れません。むしろ、読者が登場人物に心を寄せる、大事なシーンとして読めました。
描写も過不足がなく、頭の中に容易にイメージが浮かびます。ギリシャの社会情勢や価値観等も、物語をただ楽しんでいるだけで自然と頭に入ってきます。読んでいて、突っ掛かるところがありません。
ギリシャや歴史・時代・伝奇ジャンルに馴染みのない方も、ぜひ表紙を捲ってみてください。もちろん、馴染みのある方も。極上のエンターテイメントがここにあります!
硬派な文章と歴史的な検証、そして○○スといったような古代ギリシアの名前に混乱する人もいるでしょう。
だが待ってください。この物語の根幹は愛の物語です。
一人ひとりを緻密に描写し、人物像を彫っていきます。
そう、すべては下準備。美味しい料理を作るには下ごしらえが必要なように。
アフロディア姫の登場で、この作品は色彩を大きく変えます。
夏の緑が紅葉の赤になるように、愛というエッセンスがものすごい爆発力を振るってくれます。
ともすれば殺し合いになってもおかしくない緊張感の中、紡がれていく気持ちのやりとりは、必ず心に刺さるでしょう。
真面目な文章は苦手なので、前置きはこのくらいにさせてください。
アフロディア姫、やばい。もう全部持っていきます。
私、転生したらスパルタ人になるんだ。
同筆者の「クセモノ」シリーズもおすすめです。
ギャップがまたすさまじいので、にやりとさせられるでしょう。
こういうスパイスが楽しいので、小説を読みたくなるのですよね。
史実を元に描かれた歴史小説、しかしこの作品を読んでいて感じたのは「愛」という強い感情でした。
美貌の青年ティリオン。アテナイ人の彼はとある事情を抱えて敵国であるスパルタへと逃れます。
逃亡中にスパルタの姫君アフロディアと出会ってしまうのですが、ここから目が離せなくなります。
そう、このアフロディア姫がとにかくすごいのです。
語彙ですか?そんなものは知りません。兎にも角にもすごい(大事なことなので二回言いました)こんなに魅力溢れるヒロインが他にいますか?彼女を好きにならない理由がありますか??と。このお話を読んだ方に聞いてみたくなるくらいに、素敵なヒロインです。
さて。ひとこと紹介にも「愛」という言葉を使っているのですが、ここで言う「愛」とは男女の愛だけではありません。もちろん主人公ティリオンとアフロディア姫の恋愛も見守っていただきたいところですが、二人を取り巻く人間関係にもぜひ注目を。
忠誠、友情、家族……。あまり多くを挙げてしまうのも無粋かもしれません。
歴史に織り込まれた人々の物語。ギリシャの物語に、ぜひ触れて頂きたいです。
これは是非読んで欲しい「歴史好き」には、たまらない一冊どころか「歴史好き」の人も作者の圧倒的な知識量に圧倒されるんじゃないかと思います。少なくとも私は「度肝」を抜かれました!
はっきり言って、ここまで「ギリシア」世界を理解して、丁寧に説明した小説ないんじゃないかな?という感じです。でも、面白いのが「こんな緻密」な「時代や場面設定」を下敷きに語られるのが「恋愛」なんですよ。
そう、恋愛なんです。恋愛がメインなんですよ。特にアフロディア姫が最高に魅力的なヒロインで、私の大好きな女性像です。自由奔放なんですが、自分の思いに対して正直で、まっすぐなんですよね。
陰謀が渦巻いたり、お互いの足を引っ張ったり、誤解して一人で悩んだり、そんなじめじめした恋愛小説なんか読むより、この小説読んで欲しいな、ほんと清々しいですから。
私がこの小説を読んで、本当に実感したのが、「社会」や「歴史」がいくら変わろうとも、人間の本質あるものは「愛」なんだなぁ。なんて当たり前のことを再認識しました。
これは「歴史小説」なんて読まない「恋愛小説」好きな女性に読んで欲しいです。ほんと「恋愛」なんて、ヒロインなんて「まっすぐ」でいいんですよ。
史実をもとにして描かれた、ギリシャの時代小説。
前時代の重厚感はそのままに、人物たちは情感たっぷりに描かれていき、史実を一切知らなくても楽しめます。そしてとても読みやすい。
初めは横文字の名前の多さに少し戸惑うものの、すぐにこれらの人物に心を乗せて読んでいけばいいのだとわかります。
物語が佳境に向かうにつれ、人物たちが織り成す親愛の情に激しく心打たれます。
それは友情であり、恋情であり、そして今の時代では馴染みのない「忠誠心」でもあります。
怒涛のように流れるシーンの迫力は、司馬遼太郎さんの『項羽と劉邦』を思い起こさせました。
『ウチのクセモノ!』と同じ作者の作品とは思えない、重厚な世界が広がっています。末恐ろしさを感じました。
心揺さぶるギリシャ戦記をあなたもぜひ。
『ギリシャ物語』というタイトルを見て、私は思いました。
「映画で見た阿部寛さん主演の<テルマエ・ロマエ>と同じ世界が舞台の物語だ!」と。
不正解です。<テルマエ・ロマエ>は古代ローマのお話です。
こんな知識レベルでも、まったく問題なく物語をお楽しみいただけます。
当時のギリシャの社会背景などは、物語と共に丁寧に説明されますので、肩肘張らず、構える必要は一切ありません。
読者は、舞台となる古代ギリシャの世界へただ身を投じれば良いのです。
そこに待っているのは、都市国家間の軋轢と陰謀、敵都市へ逃れる美しき逃亡者、その追跡劇、そして運命の出会いと身を焦がす恋…
そのすべてを本城先生は丁寧に描写されていますので、臨場感や緊張感、そして胸の高鳴りが文面からひしひしと伝わってきます。
私が好きなのは、アフロディア姫です。
初登場シーンは、正直「姫」の概念が覆されました。しかし、読み進めていくうちに、天真爛漫なだけでなく、自分の気持ちに素直過ぎるほど正直な姿に惹かれていきました。
ジャンルは「歴史・時代・伝奇」ですし、タグにも「戦記」「ミリタリー」「剣」という言葉が設定されていますが、同時に『万人向け』とあるように、特に女性にオススメしたい作品です。
古代ギリシャの恋物語、とてもステキですよ。
興味が湧きましたら、まずは読んでみましょう。
そこには、胸躍る古代ギリシャの世界が待っています。