この作品に出会うまで、私はギリシャの歴史について全くと言っていいほど知りませんでした。
しかしこの作品では随所で作者様による注釈や解説が入りますので、安心して読み進めることができます。
……が!
この作品の本質はそこではないのです。
予備知識のあるなしなど関係なく、読み手をグイグイと引き込む秀逸なストーリー。
都市国家(ポリス)同士がしのぎを削る群雄割拠の古代ギリシャにおいて、対立する各勢力の陣営にそれぞれ「推し」が出来てしまうキャラメイクのすばらしさ。
それらが見事に融合し、圧倒的な臨場感で展開する物語。
まさに圧巻のエンターテインメントです。
友情、愛情、謀略……作品を彩るのは実に様々な人間模様。
それらを全てを飲み込んでうねる時代の奔流は、どこへ向かうのか――
『ギリシャ物語』シリーズ第一幕、開演です!
美青年ティリオンの逃走劇から物語は始まります。
出だしから衝撃的で、あることがきっかけでアテナイから追われる身となったティリオンが命辛々逃げ伸びた先は知っている人も多いであろうスパルタ!
そう、あのスパルタです!
そのスパルタのじゃじゃ馬姫アフロディアに、ひょんなことからティリオンは一目惚れされて……!?
自分もまだ途中までしか読めていませんが、殆ど歴史の知識が無くてもスラスラ読めます!
知識があればより楽しめることは確実ですが、そうでなくても作者様の分かりやすい解説がしっかり付けられているので置いてけぼりにされることはありません。
また一文一文が短く纏められているので単純に読みやすいです!
キャラクターも凄く魅力的です。
今の所、個人的に一番好きなのはクラディウスですね笑
アフロディア姫の側近なのですが、彼は実は……おっと、ここから先は読んでからのお楽しみですね✨
また読み進めたらこのレビューも更新していく予定です✨
皆様是非一読くださいませ!
全話読み終えた後、胸がいっぱいになりました。
とてつもなく、素敵な物語でした。
古代ギリシャの時代。『とある理由』でアテナイを追われる身となり、敵対していたスパルタへと逃げ込んだ美貌の青年ティリオン。それを追う剣士フレイウス、スパルタで出会う王女アフロディア、その側近のクラディウスにスパルタ王クレオンブロトス。
彼らを中心とした壮大な人間ドラマが展開されていきます。
作中には、追っ手から逃れようとするサスペンスあり、謀略あり、そしてラブコメありと、読み手の心を引き付ける魅力がいくつも用意されています。まずはティリオンを好きで好きでたまらなくなる、『恋愛ストロングスタイル』のアフロディア姫の可愛らしさに、読者はきっと心を鷲掴みにされることでしょう。
その後、ストーリーを読み進めてくると明かされる『思わぬ秘密』で、完全に目が離せなくなります。ティリオンを巡る構図がガラリと変化し、彼らがどんな運命を辿って行くのか、一筋縄ではいかない事情があるのが見えてきます。
本作は壮大な大河ロマンですが、とにかく『入りやすく、読みやすい』のが特徴です。
ストーリーの面白さもさることながら、『読者がすんなり楽しめるようにしよう』という、作者の心遣いが見られるところが、また素晴らしいポイントだと思いました。古代ギリシャが舞台というと、名前が憶えづらかったり、歴史背景がわからなくて感情移入しづらそうとか、色々と不安を感じる方もいるかと思います。
そういう難点を解消できるよう、数話単位で末尾に簡単な人物紹介が出てきたり、かいつまんだ歴史背景の説明があったりするので、読者は何も気にせずに物語を楽しめます。
とりあえず第一章や第二章だけでも、まずは読んでみることをオススメします。冒頭から一気に物語に引き込まれ、次へ次へと、気づけば一気読みしてしまうことも。
とても素晴らしい作品です。一人でも多くの人がこの作品を手に取ることを。
そして、最後に一言。「クラディウスかっこいい!」
ペロポネソス戦争という戦争があります。
エーゲ海の覇権を握っていたアテナイはペリクレスの治世の元、ライバル国のスパルタと一大決戦をします。それがペロポネソス戦争です。
ですが、アテナイがペロポネソス戦争でスパルタに敗れると、スパルタはアゲシラオス2世という名君の元で発展し、ギリシア全体の覇権を握るための階段を登ります。
これはその先の物語。
ペリクレスの子孫という設定の「ティリオン」という青年の行く末来し方の物語です。
時には激しく凄まじく、時には甘やかに紡がれる物語は、読むものを圧倒します。
時間を忘れてページをめくったことも何度かあります。
ティリオンは大きな罪と大きな傷を抱えていて、彼はアテナイから逃げてきました。
スパルタの姫、アフロディアという少女と出会い、愛を育んでいきます。
しかしながら、彼らに降りかかる災難は尋常ではなく。
歴史上の人物であるアゲシラオス2世。エパメイノンダス。そしてティリオンの母国のアテナイ。様々な存在が彼らの関係に様々な影響を与えていきます。
二人は無事結ばれることができるのか……と思いながら読んでいました。
エンタメとして非常に優れた作品です。アフロディア姫のはちゃめちゃっぷりに、スパルタ男性陣(特にクラディウス)と一緒に胃を痛めながらお見守りしていきましょう!
ギリシャ時代、それもスパルタという歴史の授業に少しだけ登場する国を舞台に繰り広げられる煌びやかで、そして、儚い世界です。
多元視点ですので、語られる物語の視点を誰にするかによって、受け止め方が大きく変わっていく事でしょう。
それぞれの立場でそれぞれの使命に従って生きていかざるを得ない結果は、今を生きる私達にとっては、驚いたり、ドキドキするかもしれませんが、それだけ作者様の表現力の高さを裏付けるものです。
手に汗握る展開に、喜んだり、悲しんだり、ほっこりしたり、と、一度読んだらやめられない素晴らしい作品です。
多くの方に読んでいただきたい歴史小説です🌠
古代ギリシャで巻き起こる時代のうねり
度重なる戦乱が続く波乱の歴史
王をはじめ、忠義を尽くす臣下たち
国内外で張り巡らされる、謀略、策略、陰謀
壮絶な荒波が人々の想いを飲み込んでゆく
古代ギリシャの史実を基にしたフィクションですが……
才に長け、若く魅力あふれる美貌の主人公
太陽のような笑顔のおてんばど直球お姫様
二人と時間を共にする強く優しい姫の従者
恋心にきゅんきゅん♡
友情にきゅんきゅん♡
そして……
戦乱の中、張り裂ける三人の心
それだけじゃない!
英雄たちの熱い想いが激烈に熱い!
気高い王たちと忠臣が紡ぐ軌跡は圧倒的なほどに熱い!
物語の核となるスパルタ国と周辺諸国で織りなされる物語
主人子たちに訪れる感動と悲劇
あふれる愛に心が満たされて
悲しさに心が打ちひしがれる
それぞれの想いに胸打たれること間違いなし!!!
わたしは何度も笑って、何度も泣かされました!
ロマンと感動あふれる古代ギリシャの旅にあなたも出かけませんか!!!
作者は知る人ぞ知る笑いの名手だ。
只、この物語に関して言えば、
とにかく、壮大な叙事詩を只管に
真剣に、紡ぎ織って行く。
ギリシャに関しては今まであまり
強い関心を向けては来なかったが、
この作品は、それを一刀両断する程に
魅力的である。そして、勉強になる。
作者はあくまで 偽史である と
断りを入れてはいるが、章の途中に
登場人物や、当時のギリシャの
歴史的背景が懇切丁寧に解説されて
いて、初心者にも優しい。
それ以上に登場人物が魅力的であり
彼等を取り巻くドラマが当時の風俗
関係性を背景に、複雑に絡み合って
行く。時に笑い喜び、憤り涙する。
これは歴史書であって一途な少女と
少年たちの恋物語である。そして
アテナイとスパルタを巡る戯曲でも
あり、壮大な美しい叙事詩でもある。
感動する事は間違いない。
そしてギリシャ通にもなれるかも。
長編だが決して読んで損はさせない
この素晴らしい物語を、是非にも
体験される事を…。
広い読者さまにオススメしたいです。
古代ギリシャが舞台になっており、アテナイ(文化的)、スパルタ(戦士の国)という都市国家の違いが、物語の良いスパイスとなっています。
また、覇権を握るスパルタを追い落とそうとする勢力(テバイ)もあり、政治劇としても楽しめます。
登場人物は、かっこいい男が多いです。スパルタ王、主人公ティリオン、スパルタ兵士クラディウス……。他にも、ごろごろ、魅力的な人たちが登場します。
一話は短く。
文章は読みやすく。
登場人物紹介も、随所にさしこまれ、作者の「これはライトノベル! 読みやすいよ!」という配慮をひしひしと感じます。
古代ギリシャに興味があっても、なくても。
歴史モノは普段読まないよ、異世界ファンタジーで充分だよ、と思っている読者でも。
読み始めたら、圧倒的な世界観、主人公ティリオンの抱える罪と謎、まっすぐなアフロディア姫の愛に、どんどん先が気になり、最後まで読んでしまうでしょう。
最後は、怒涛のクライマックスをお約束します。
古代ギリシャで栄華を誇るスパルタ。その王女・アフロディアは、ある日、運命的な出会いを果たします。それは、敵国アテナイから逃亡してきた青年・ティリオンでした。渦巻く策謀に翻弄されながら、二人が行き着く結末とは —
第一話から最終話まで、とにかくずっと先が気になる展開が続くこの物語。ギリシャ史を背景にしたフィクションだと分かっていながら、読み進めるたびに、まるで本当に古代ギリシャで起こったことが、そのまま小説になっているのではないかという錯覚に襲われるほどでした。
歴史好きさんはもちろんのこと、歴史に明るくない方でも楽しめる良作です。
是非一度、読んでみてはいかがでしょうか!
なんだこのふざけたレビュータイトルは!?
と、思った方も居るかも知れませんが、いいえ、真面目なんです。
この作品、タイトルだけ見ると、お堅い歴史物に思われるかも知れませんが、
中身はボーイミーツガールのライトノベルでもあるんです。
というわけで私からは、ライトノベルとしての魅力、にフォーカスしてご紹介いたします。
主人公は誰にも言えない秘密を背負う逃亡者のティリオン。
ヒロインは敵国である戦闘民族スパルタのお姫様アフロディア。
ティリオンは隠さねばならない重大な秘密があり、本当なら誰とも人付き合いなどしてはいけない立場なんですが……。
お姫様を助けてしまったことで、ベタ惚れされてしまったのでさあ大変。
なんせ戦闘民族の姫ですから、あらゆる思考が脳みそ筋肉です。
恋愛だって同じです。
押して、押して、押しまくる。
引かぬ、媚びぬ、省みぬ! を地で行く姿は、もはや漢!
そうして、お姫様にワチャワチャ振り回されている間にも、ギリシャでは壮大な陰謀が迫ってきます。
やがれそれはティリオンの秘密の過去にも深く関わってきて──。
と、ティリオンとお姫様の関係を軸に楽しめつつ、
歴史物としてのロマンもしっかり味わえる贅沢な作品となっております。
でも歴史の前提知識がなくても、普通にボーイミーツガールものとして楽しめます。
とくに主人公を振り回す系のヒロインが好きな方には、オススメです。
戦闘民族スパルタ人のお姫様が、時速300kmくらいでブンブン振り回してくれますよ!