記憶と記録に残らないのは罰か、はたまた。

ついさっきまで元気に笑っていたはずの人を存在していなかったことにする。
そんな魔法が可能なのが『悪食』という存在。

名のとおり、なんらかの『悪』が無いと食べられない、という制約はあります。
ところが、『何が悪なのか』を自分では判断が付かなくなってしまったようなのです。
だから、人間が「これが悪だ! 食え!」と指示するようになりましたが……


もう、この時点でぞわぞわする。
人間は万能じゃない。何が正しくて何が悪いのか簡単に片付く事ばかりではないのに、それをしようとしたら――

歪んだ世界で、保身を探り、正解を求める物語。
簡単に読めない小説だからこそ、たくさんの方に読んでいただきたいのです。

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