ピリピリした物語が読み手を惹きつける

 悪食とそれを手元に置く人々の物語。
 とにかく殺伐とした世界観が素晴らしい。文字どおり、喰うか喰われるか。一瞬でキャラが消え去り、それを当り前のように受け止めて、淡々と暮らしていく登場人物たちの姿に、思わず口元が歪む。
 このダーク・ファンタジーの行き着くところはどこなのか。凄惨な殺し合いなのか、果たして一筋の希望なのか。先が楽しみだ。

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