概要
夜闇に紛れ、少女は狼へと姿を変える。愛する男を守るために。
人と獣が混じり合った獣人が人間を食い散らかす、もうひとつの現代日本社会。政府直属の警察組織、通称「獣狩り」の男、日岡トーリは事件を追うなかで独りの少女と出会う。だが彼女は遠い昔、彼に幼い命を救われたオオカミの獣人だった。そして彼女は――ラッカ=ローゼキは、トーリのために人間側の獣人として戦うことを決意するのだった――。
週刊連載。全24話。
※この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません
週刊連載。全24話。
※この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!自分の中の獣性に響く。
はじめは猟奇ものということで恐る恐る読みはじめました。また、わたしはいわゆるバディものがあまり得意ではなく、これまで触れてきたお話はどの辺りに共感を置けば良いのか迷うものも多かったのです。しかし本作は、たしかに残虐シーンの描写も多いのですが、主人公の稀有な出自と属性を背景に、ケモノがヒトの社会で生きること、ケモノとヒトの心の間で逡巡すること、その描写がとても魅力的で、しっかり感情移入しつつ読ませていただくことができました。ある意味、自分の中のケモノに反応したのかもしれません。
なんか、こういう言葉も主人公に一蹴されそうですね。されたいです。えっわかんないよそんなの! 良いから一緒に行こう!…続きを読む - ★★★ Excellent!!!恋をして、恋をして、その過去をも抱いて、ここまでおいで
(2023/01/20)
めくるめくスピードで物語は綴られ、狼の少女はニンゲンを知って、自己を確立していく。
Twitterで連載されている最新版の方を読んで感激したので、こちらでレビューを書かせていただきます。
テーマの魅せ方とか、キャラクターの華やかさだとか、戦闘シーンの躍動感、簡潔で明確ながらも鮮烈な文体だとか、列挙したり事細かに述べてしまいたくなるような「良さ」に満ち満ちた作品なのですが……
何よりも構造が素晴らしい。最高なんです。
主人公であるラッカを取り巻く人間社会の底には、余りにも邪悪な闇が渦巻いています。「俺」なる語り手が前面に現れる第一話などは特にそうなのですが、…続きを読む