第13話 猫のひとりごと くり返さない朝を迎えて

 もう何回目かわからない。


 それでも決められた通りに、ボクはベッドの上を横切る。

 穏やかな寝顔は、これまでのすべてを忘れているから?

 それとも覚えているから?


 長い尻尾が開かれたてのひらの上を


 あぁ! あぁ!

 やっとキミは解放されたんだね!


 今のキミの望みは、変わらないこの世界で、キミの力でなにかを成しとげること。

 

 キミの絶望も、キミの希望も、全部ボクが覚えておくよ。

 さようなら。

 もう二度と会えないといいね。

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