連星のような二人の魔導士が、恋と政治を両輪に草原を駆け抜ける!

舞台は草原。水の枯渇が心配される沙漠地帯に相当する土地で、定住民と遊牧民がそれぞれの暮らしを営んでいます。

主人公のタリヤとカザクは、魔導士の力を持って生まれたことで、幼少期から過酷な体験を強いられ、都市のために生きるべく道筋をつけられてしまいます。

この二人、タリヤは無邪気で可愛らしく、カザクは頭脳派でカッコイイ。

タリヤと共に生きるため、国難すら利用して政治権力に抗おうとするカザクの行動と、そんな彼に女性としての気持ちを徐々に目覚めさせられていくタリヤの成長が、骨太な世界観の中で鮮やかに描かれます。

主人公以外の登場人物たちにも、とても丁寧にスポットが当てられ、その生き様や思いが細やかに優しく描き出されるので、群像劇が好きな方にもおすすめです。

恋の甘酸っぱさと、悠久の歴史に思いを馳せる大きな視点と、双方を楽しめる懐の深い異世界ファンタジーです。


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