二人の魔術師は対となり、陰謀渦巻く草原を駆けてゆく。

白と黒、拡散と収縮、男と女。魔術師であるカザクとタリヤは運命のように対となり、助け合って暮らしてきました。
幼少期から共に過ごし、何にも代え難い絆で結ばれた二人はやがて成長し、陰謀に翻弄されつつも、絆を深めていくのですが……。

舞台は異国情緒あふれるオアシス都市です。世界観の構築が見事であるだけではなく、主人公以外の人物にもきちんと過去があり個性があるのも魅力的。
13万字強の作品ですが、テンポの良い展開と濃密な設定のおかげで、大長編を読んだかのような満足感を覚えました!

また、忘れてはいけないのが、本作は恋愛ジャンルに設定されているということです。
カザクとタリヤのじれじれな関係性に始終ニヤニヤできることでしょう。そして、もっと大人な年齢の二人と、初々しい子供たちの恋愛(?)模様も必見です。

オアシス、草原、魔術師、恋愛、陰謀、戦い……盛りだくさんな魅力にあふれる作品がここにあります。
お勧めです!

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