この物語は、歴史的背景と心理描写が絶妙に絡み合った和風ラブロマンスです。
ヒロイン、小古根ちゃんは、ただ従順なだけでなく、状況に翻弄されながらも自分の心を見つめ前を向く芯の強さがあり魅力的。
ヒーロー、継人さまは、陰険で変態的な言動を見せつつも、頼もしくて痛快で女性の好奇心をくすぐる存在。
継人さまの昼はお世話係、夜は仮面の妻として過ごす小古根ちゃんとの生活の中で、二人の距離がじわじわ縮まっていく描写が甘美で切なくって二人の関係性に目が離せなくなった私です。
奈良時代の空気感と現代にも通じる心の葛藤が加須千花様ではの筆致力で鮮やかに描かれています。
是非ご覧ください!
おススメです!
奈良時代を舞台にした身代わり婚シンデレラストーリー。
意地悪な異母妹の代わりに、主人公・小古根が夜伽を命じられた相手は――訳ありで、ちょっと変態(でも最高にかっこいい)貴族・継人さま!
昼は彼の身の回りの世話をし、夜は仮面をつけた妻として過ごす――二つの顔を持つ日々の中で、彼女の心には少しずつ変化が芽生えていきます。
継人さまの奇妙な言動の奥に垣間見えるミステリアスな魅力に惹かれながら、読者もまた彼の真意を探りたくなります。
歴史の雅さと人の心の機微が溶け合う、甘くてドラマティックな恋物語。
大人のときめきと、胸のすく“ざまぁ”の余韻が心地よい一作です!
意地悪な異母妹の身代わりでスパダリ(ちょっと個性的)な貴族との夜伽を命じられた小古根。
相手の貴族、大伴宿禰継人さまは親しみやすくて優しいイケメン、だけどちょっと……いや相当個性的。
はじめは冗談じゃない、と思っていた彼女ですが……?
主人公の小古根は、わけあって虐げられているけど、とても賢い女性です。
主人であるはずの継人さまにもズバズバ思ったことを言っちゃうし、意地悪な異母妹に対してもやられてばかりではありません。
虐められてもへこたれない、そんな彼女の強さも、本作の魅力の一つだと思います。
とにかく作者様の紡ぎ出す世界観、歴史知識に圧倒されます。
奈良時代に興味がある人は、是非とも読んでみることをお勧めいたします。
そしてこの作品は『遣唐使の恋』のスピンオフ作品ですが、この小説だけでも読むことができますし、から読み始めて登場人物に興味を持つのもアリだと思います。
さらに『遣唐使の恋』は、唐の時代が香りまで伝わりそうなほど入念に描かれているので、中華が好きな方はさらにそちらもお勧めです。
舞台は奈良時代。
郡司の娘ながらも郷長の子として育てられた小古根は才気溢れる女性なのですが、とある事情で弱みを握られ、異母妹から虐げられてきました。
そんな小古根はある日、異母妹の代わりに訳あり貴族継人の夜伽を命じられてしまいます。
日中には小古根として継人の身の回りのお世話をし、夜には異母妹のふりをして寝所に。
そんな二重生活にはもちろん、ときめきとハラハラがいっぱいです。
身代わり婚ゆえのすれ違いという切なさはもちろん、貴公子に愛され救われていく虐げられ女子という王道のシンデレラストーリー。読者の「欲しい!」が詰まった一作です。
……が、それだけではないのです。
継人さま。彼は単なるキラキライケメン貴公子では終わりません。
罪人の息子である彼にとっては出世が何よりも大事。そのためならば、高貴な女性の元に通うのは当然のこと。それどころか、男も女も好きになる。
とっても自分の欲望に素直な男性です。
そんな継人さまの、芯の通った変態さと愛情深さ。
ブレない軸を持つ継人さまは、他にはない魅力に溢れるヒーローです。
しかも、な、なんと!
舞台は奈良時代ときましたよ!
王道なのに、ちょっと珍しい。
満足感いっぱいの作品を、ぜひご一読くださいませ!
加須さんはわたしが書籍化を待ち望んでいる作家さんの一人です。
ああ、ぜひこのシリーズを全て、紙の本で読みたい!
そして、好きなところだけ繰り返し読みたいし、ポストイットつけたい!!
さて。
このお話は、スピンオフです。
なんだけど、このお話単体で読んでも十分に楽しめます。
とってもいいの!!
明るくコミカルで、テンポがよくて。
ヒロインの小古根がね、かわいいのです。
前向きだし健気だし、芯が強くて、そして明るい。
そしてそして!
わたしは継人さまを推したい!!
ええ、かのへんたいさんです。
いいじゃないですか、へんたいでも! ←?
継人さまみたに、懐の大きい、正直で実は真っ直ぐで、
実はとても優しい人ならば。
小古根、継人さまと、永遠に幸せにっ!
加須さんはつくづく、キャラクターを作り描くのが、ほんとうにうまいなあと思います。
そして、どのキャラクターにも愛があり、そこがわたしはとても好きです。
奈良時代、早くに母を亡くし、郷長の長の娘として育った小古根(ここね)が主人公。
父親が罪人となり地方に流されてきた訳あり貴族、継人の世枷を意地悪な異母妹の代わりにさせられるのです。
昼間は素顔で世話役として働き、夜は仮面をつけて身代わりの妻を演じます。
継人は男も女もOKで美少年を追いかけ回すとんでも野郎ではありますが、彼は小古根にものすごく優しいですし、なかなかいい男。
一方、小古根も和歌を即興で返す教養があり、都で育った貴族の継人を飽きさせない魅力に溢れています。
昼と夜、それぞれ心の距離を縮めていくふたり。
甘く、切なく、そして……ふたりの関係がこの後どう変わっていくのか、そしてどんなざまぁを迎えるのか、ぜひご一読を!
とっても面白いお話です!
主人公の小古根は、父や異母妹から冷遇されていた。そんな彼女はある日、異母妹の代わりに貴族令息の夜伽の相手をすることに!
立場の弱い主人公には断るすべはなく、貴族令息を受け入れると決意するのだが――
家族に恵まれず、運もない。不憫な主人公、小古根が成り上がる物語です。
なかなかかわいそうな境遇ですが、だからこそ成り上がったときの喜びもひとしお!
不遇な女の子が幸せを掴むお話が好きな方におススメです☆
それにしても、ここまで主人公が『甘くとかされる 』小説は稀かも。甘くとかすとは、本来どういうことなのかを改めてこの作品で知れた気分です。
奈良時代の設定も多いし詳しくて、成り上がり譚ですが歴史ファンも楽しく読める一作だと思います!
時代は奈良に王朝があった頃。
小古根(ここね)は母親を亡くし、郷長の娘として育てられたのですが、そこがひどい家族で、まったくもって気の毒な境遇でした。
そんな彼女のもとに現れた男、継人。
謀反を問われた父親のせいで、罪人となった息子(継人)が流刑地としてきたのです。
この継人が、本当に困った男で無頼漢で。男もいける、女もいけると、ま、ちょっとしたクズ設定ではあるんですが。
クズであっても、どこか憎めないかっこいい男でもあります。
さて、地方の村にとって、貴族である継人は天上人であって、郷長の娘を夜伽にという流れになっていく。
郷長は娘の代わりに小古根を身代わりにして夜伽をさせます。
物語はここから始まるんですが、その先は読んでのお楽しみ。
最低な郷長一家が、いかに最低か、そして、どう「ざまぁ」できるか。
スラスラ読めてストレスがない作品です。
どうぞ、お読みくださいませ。
偽りの婚姻から始まる、仮面の夜と素顔の昼――📜🕯️
加須 千花先生の『身代わり妻は陰険夫に甘くとかされる』は、奈良時代の郷を舞台に、身分差と偽りの婚姻の中で育まれる愛を描いた、静かで濃密な歴史ロマンスです🫧🪞
主人公・小古根(ここね)は、意地悪な異母妹の代わりに、罪人の息子となった貴族・継人(つぐひと)の“夜伽”を受け入れることになります🌿💫
昼は郷長の娘として継人の世話を焼き、夜は仮面をつけて素顔を隠し、身代わりの妻として彼に仕える――その二重生活の中で、彼女は少しずつ継人の孤独と優しさに触れていきます💞🌸
継人は一見冷酷で陰険ですが、内面には孤独と優しさを秘めた人物。小古根との関係は、じわじわと甘く、ときに切なく、ときに危うく進展していきます。「じれキュン」好きな読者におすすめの作品です💘🫶
のどかな村で暮らす小古根(ここね)は、ある理由から、異母妹である大領の娘・府田売(ぶため)の身代わりとして、都から来た貴人・継人(つぐひと)さまの「妻」を演じることになります。
卑劣な策略に巻き込まれた小古根は、昼は郷長の娘として継人の世話を焼き、夜は仮面をつけ、素顔を隠したまま身代わりとして、お世話をすることに。
父を亡くし、都での居場所を失った継人さま。そして、偽りの身分で愛を育む小古根。
二人の奇妙な関係が深まるにつれて、それぞれの想いが交差していきます。
奈良時代の貴族の優雅さと、郷の生活の素朴さが織りなす情景描写。そして、身分と真実の愛の間で揺れ動く小古根の心情が丁寧に描かれ、読み進めるほどに物語に引き込まれます。
この物語が、どんな結末を迎えるのか見守りたくなってしまう作品です!