「苦悩葛藤する少女達の巧みな心境表現」「魔法とダークさ」が楽しい物語

周囲の関わりに悩む女子中学生の紬希さんと、魔法少女になり人の役に立ちたいけど考えなしな優芽さん。少女達は社会問題、福祉施設等の見知らぬ世界に苦悩葛藤しながら触れていくのであった。

第一に注目して頂きたいと思うのが、「紬希さん優芽さん達学生の心境」です。
学生時代、理想と現実のギャップに悩んだ人も多いのではないでしょうか。
そんな複雑な心境を巧みに表現していて、共感しながら読み進められる楽しさがあります。

第二に「魔法という夢のような力に隠れたダークさ」です。
この魔法、使い方を間違えれば廃人になります。このダークさに惹かれる人もいるはず。

第三に「登場人物の視点を追いながら勉強ができる」ことです。
地域問題、介護保険、発達障害など、普段目を向けない世界を知ることができます。

完結済み、1話ごとの話が1500文字程度、親しみやすい文章表現、ということで、サクサクと気軽に読める良作でございます。

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