社会が狭量で残酷かもしれなくても

同性愛というものを認められない友人、なんの悪気もなくアウティングしてしまった友人。ある意味これは現代社会が抱える問題の縮図なのかもしれない。
けれどこれはまた難しいところで、認められないことを悪と断じることはまた、人の思考をねじ曲げることに他ならない。
ある意味ままならないそれを美しく描き、そこに古事記の内容を絡めていく。これはそういったことにも通じた作者にしか描けない物語だろう。
私たちは誰を愛してもいい。まさにその通りなのだ。その心は自由で、誰に制限されるものでもない。
私事ではあるが、身近にこの悩みを抱えた人がいる。この物語の結末が希望を灯したものであることを心よりありがたく思います。
ぜひご一読いただきたい作品です。

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