第3話 ちょっとした変化 サトル目線

友達「サトルー!そっち行ったぞー!」ダダダ


サトル「おう!任せとけ!」ダッ


ボールが高く跳びサトルの方に行く、サトルはボールを追いかける為に走る


今日も今日とて友達とサッカーをやるサトル

しかし、この日は何処か違っていた


サトル「………..?」


それに気づいたサトルは、ボールを取るとみんなの所へ行く


サトル「なぁ、お前」


友達「なんだよ、早くp………」


サトル「今日なんか変だぞ?」


友達が何かを言う前にこちらが質問する


友達「おかしい?…….俺が?」


その質問に疑問を持っているのか、頭に❓マークを浮かべて答える


サトル「ああ、何て言うか…….なんか感じが違うんだよなぁ」


サトル自身も彼らの変化に気づいてはいるが、何がどう変わったかはわかっていなかった


そうやって頭を悩ませていると


友達2「隙あり!」ダッ


サトル「あ!?」


友達「馬鹿野郎!何やってんだよ!」


今は試合中な事を忘れて相手チームにボールを奪われる

自分の不注意でこうなったのだ、自分がなんとかするしかない


サトル「待ちやがれぇ!」


そう思ったサトルは人一倍動きなんとか逆転勝利した


——————————————————————

サトル「はあ?好きな子が出来た?」


友達「馬鹿!声がデケェよ!聞こえたらどうするんだ!」


サトル「いや、お前の方がうるさい」


試合が終わった後、サトルは友達に何があったのかを聞いていた


今日は他の友達が塾の日なので早めに終わっている為、話す時間があるのだ


そしてサトルの予想と言うより感じが変わった事は当たっていたらしく、どうやら好きな子が出来たようだった


目の前にいる友達は男のサトルの目からしてもイケメンと言われる部類に入ると思う程、中々の顔立ちをしている

友達は知らないと思うが、彼は意外とモテている


その彼が好きな人が出来たのだ、気にならない方がおかしい


サトル「んで、相手は誰なんだ?」


友達「お…….教えるわけねぇだろ!」


どうやら恥ずかしいのだろう、顔を真っ赤にさせて答える

そんな事を言われたら余計気になるのが人間だ、どのような手を使ってでも聞きたいと思った


サトル「…………おもr「言うからやめろ!」


過去にあったトラウマをばらそうと脅す前に答えてくれた


友達「お前……それは言わない約束だろ?」


サトル「……………….」


無言の圧力を入れる、もう答える道しかない


友達「わかったよ……そのかわり、誰にも言うなよ?」


サトル「……….フリ?」


友達「殺すぞ?」


流石にここまでイジるとこうなるか、取り敢えずサトルは口を閉じた


そして次の瞬間、度肝を抜く


友達「……………….サユちゃん」


サトル「……………….?」


聞き間違いか?今幼馴染みの名前が聞こえたような?


サトル「すまん、もう一回言ってくれ、聞き取れなかった」


取り敢えず、もう一度確認する


友達「だから、サユちゃん、同じクラスにいるだろ?その子だよ」


いや、それくらい知ってるよ、同じクラスどころか幼馴染みだよ


そう答えようと思ったが、やめたそんな事を言っても話が進まないからだ


サトル「ああ、サユ…….ちゃんね、知ってるよ」


取り敢えず呼び捨てはやめておこう、色々聞かれるのは面倒だ


友達「だろ?でもまぁ知らなくても仕方なかったけどなぁ」


サトル「………..なんで?」


友達「なんでって、あの子友達と話してる姿なんて見た事ないだろ?いつも本ばっか読んでて1人だし」


サトル「………..」


改めて思うと確かにそうだ、小さい頃はいつも一緒にいた為知らなかったが、今思うと彼女が自分以外の子と一緒にいることなんて殆どなかった


サトル(まさか、それが小学生まで続くなんて)


最近は自分の事しか考えていなかった為、そんな事に気がつかなかった

いや、気付こうとしなかったのだ、帰る時に何回か話しかけられたが、全て断っていた

多分その時も一人ぼっちだったのだろう


友達「………..?どうかしたのか?」


ずっと黙っているのが不思議に思ったのだろう、顔を近づけて話しかけてくる


サトル「いや、なんでもない、それよりもどうするんだ?」


こちらの話になると色々と面倒だ、話を戻して彼の事を聞こう


友達「どうするって………..そりゃあ」


そう言ってまた顔を赤くする


サトル「告白するって事?」


友達「////////ああ」


友達「俺、将来大きくなったらサユちゃんと結婚するんだー。」


照れながらそう言う友達、しかし飛躍しすぎではないか?


サトル「結婚って、まだ付き合ってもないだろ?」


そもそも告白すらしていないそんな状態で結婚って………


そう思っていたが、友達が立ち上がり


友達「いや!絶対に結婚する、きっとあの子が俺の運命の人だ!」


サトル「運命の人…….ねえ」


よく恋愛ドラマである純愛と言うものだろうか


父と母に馴れ初めを聞いた事があったが中々凄かったと覚えている


確か母は、友達に裏切られて大切な恋人を奪われて、その時に助けてもらったのが当時不良だった父だと聞いている


あの時の母は、父ではなく恋人が運命の人だったて言っていた、つまり運命の人なんて自分の考えでころころ変わるものだと父が言っていた


今でもよくわからないが、その運命の人って言うのは自分がそう思っていればそうなのだろう


友達「だから!」くる


今度はこちらに振り向き宣言する


友達「明日!サユちゃんに告白する!」


サトル「えええええええええええ!?」


まだ付き合ってもいないからって言ったけど告白するの!?

て言うか唐突過ぎない!


友達「サトル!」ガシッ


サトル「な………なんですか!?」


いきなりの事で驚き、友達に敬語を使ってしまう


友達「相談に乗ってくれてありがとう!お陰で決心したよ!」


サトル「あ……….ああ、どうも」


別に相談に乗ったつもりはないが、まぁそう思ったのならそれでいいだろう


友達「よし!明日楽しみに待っとけよ!じゃあな!」タタタタタ…….


そう言うと友達は颯爽と立ち去って行った


サトル「ああ………..じゃあなぁ」


もう誰もいないが取り敢えず答えておく


……………….


サトル「………..帰るか」


ここにいても退屈なだけだ、取り敢えず今日はもう帰ろう


そうやって彼は歩いて帰る、空は茜色と青空が混ざり合っていて中々幻想的だった


そうして家に着くと、ふと彼女の事を思い出して窓を見る、電気が付いていると言うことはもう部屋にいるのだろう


友達の事もあり、何か聞いておこうとも思ったが、そうなると彼がサユの事を好きなのがバレる可能性も少なからずある


こう言う時はいつも通りが1番いい、そう思った僕は玄関のドアを開け、家に入る


サトル(あいつも驚くだろうなぁ)


明日、もし本当なら友達がサユに告白するのだ、場所は何処なのだろうか?やはり校舎裏とかなのか?それとも屋上で?


そんな事を考えながら、明日を待った


——————————————————————

……………….今思えば、これが分岐点だったのかもしれない


あの時、俺が友達の異変に気付かなければ

あの時、自分の幼馴染みだと言っておけば

あの時、告白をやめるように忠告すれば


あんな悲惨な末路にならなくて良かったのかもしれない


けど、小学生の頃の俺が数十年後の未来がわかるわけがない


父と母が話してくれた事、今の俺なら理解できる、本当にその通りだった


運命の人なんて、自分の思い込みでしかなかった彼女が俺の運命の人なんだって思えたのも、彼女がそう言ってくれたからなのに

そんな運命の人を簡単に裏切れるのだから


……………….運命なんて当てにならない


——————————————————————

ゆっくりとストーリーを進めていくので、寝取られ、ザマァ展開は当分先になります

ご了承ください





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