第7話 違和感の真実 サトル目線

彼女の様子がおかしいと気づいてから僕は、、サユに話を聞いてみた、しかし


サユ「……..知らない」


と言われた

サユとは最近全く話さなかった為

それ以上彼女には何も言えなかった


それから僕はサユの動きを観察してこっそりと着いて回った

しかし少し距離を置いて見ないとバレてしまうので、距離をとってしまうと死角から見失ってしまい、決定的瞬間を捉える事が出来なかった


偶にサユを誘って一緒に帰り、話を聞こうとするが


サユ「わからない」

サユ「知らない」


の一点張りで、話にならない

そんな事を続けたある日、僕は友達から呼ばれて公園で何があったのかを教えると言われた


その言葉を信じて行くと友達はいて、僕に会うと謝ってきた


友達「ごめん!全部!俺のせいだ!」


サトル「俺のせい?」


友達「……….ああ」


サトル「……….どう言うことか、説明してくれ」


友達「実はな、俺……サユちゃんに告白したんだ」


サトル(結局したんだ)


そんなことよりも、気になるのはその後だ

何故告白程度であんなにもおかしくなるんだ


友達「でも….."好きな人"がいると言う理由で断られて……….」


サトル(………っ!)


胸が締め付けられる、何故だ?

彼女が断ったと聞いた時は嬉しいと言う感情になり

逆に好きな人がいると聞いた時は胸が締め付けられる思いだった


でも、それも後回しだ

問題はサユが本当に関係しているかどうかだ


友達「それがショックで俺はその場から逃げたんだけど………..」


サトル(逃げたんだ……..)


まあ、その場に残るのは辛いよなぁ

失恋してるんだし


友達「実はな….」


サトル「実は?」


友達「その姿を偶然、クラスメイトの女子に見られたらしくて」


サトル「は?」


友達「そんで、そいつがやってきて、俺にこう言ったんだ」


友達「………"後は任せて"って」


——————————————————————

~振られた日~


友達「ふ…..ふぐっ……ち…..ちくしょう」


その日の俺は振られた後公園のブランコで泣いていたんだ


女クラスメイト「………..」


そんな時に目の前に彼女が現れて


友達「おわ!?」


友達(な……なんだ!いつの間に!?)


女クラスメイト「ねえ?」


唐突に俺に話しかけてきたんだ

驚いたぜ?いきなり目の前に現れて

なんの戸惑いもなしに話しかけて来たんだから


友達「な……なんだよ」


そいつは何も接点がなかったんだ、だから最初は誰だ?こいつと思ってたけど、そいつをずっと見ててやっとクラスメイトだと気づいたんだ


そんくらいあいつとは接点がなかったんだ

そんな奴に話しかけられて驚いていると


女クラスメイト「安心して、私は貴方の味方だから」


味方って…….本当になんなんだ?こいつ


女クラスメイト「私の王子様を泣かせたんだからそれなりの報いを受けないとね?」


王子…….様?

もう何が何だか分からなかったんだ、いきなり現れて、私は貴方の味方など

私の王子様など

兎に角、あいつは異常だってことはすぐに理解できた


それから彼女はニヤニヤしながらその場を去った


それからクラスの雰囲気が変わったんだ

皆んなサユちゃんに冷たくなって…….そしてどんどんサユちゃんが……..


——————————————————————

サトル「それで、なんで僕には知らないなんて言ったんだ?」


もしそれが本当ならこいつも共犯者だ

そう思うと何故かイライラする


友達「言える訳ないだろ!」カッ


サトル「!?」ビクッ


僕が質問した言葉に友達は怒りを露わにして答える


友達「お前は知らないから良いけどよ……あいつの目は異常だった!もしそんな奴を止めようとしたら、どんな事をするか、分からないんだぞ!」


サトル「お前……..」


怒ったことで冷静さを取り戻したのか、ハッと気づいて謝る


友達「ご…..ごめん、ついカッとなって」


サトル「いや、僕も言い過ぎたごめん」


よくよく考えたら、あの友達が"知らない"っと嘘をついてまで恐れている人間だ

確実に異常なのは確かだろう


……そして


サトル(サユ……….)


確実にサユはそいつからいじめを受けている

私の王子様と呼ぶ程だ、容赦はないだろう


サトル「……..それでクラスの様子がおかしかったのは」


友達「…….ああ、俺達男子は女子の異様な空気にやられたか、知らないで普通に過ごしている…….が」


サトル「問題は女子か」


友達「ああ」


女子と言うのは集団で来る

そしてすぐに泣き自分を正当化する

そのくせ自分達が不利なると男女平等とか

ほざく、最も厄介な生き物だ


そんな所にサユが1人でいる可能性が高い

そうなると、あいつに中々会えなかったのは


サトル「……..っ」


これで全ての辻褄が合った


サトル「………….今日はありがとうな」


友達「ああ、ごめんな、俺が嘘ついたばかりに」


サトル「いや、お前のせいじゃない、一番悪いのは、その女子だ」


友達「………気をつけろよ?あいつは本当に異常だ」


サトル「…….ああ」


そう言って僕達はその場から去る

そして僕は帰り道これからの事を考える


サトル(今回のクラスの雰囲気がおかしい理由はわかった……けど)


ここまでおかしいとは思わなかったここまで異常だと先生の力を借り……..れる訳がない


学校の先生は基本自分が第一だ

次に金

その次に親や他の先生方の評価


もしいじめを言った所で馬鹿でもわかる事をやる

クラスで集まって、いじめがある事を言い

いじめは駄目だよと言って終わりだ


その後、何が起こるかは目に見えている

サユが標的にされ、チクったとして更なるいじめを受ける


話し合っても解決しないから暴力で解決しても、手を出した方が負けとか訳のわからない事を言ってこっちが悪くなる


最終的にどっちも悪いとなって訳の分からない仲直りの握手などでめでたしめでたしになってしまう


そんな使えない教師に頼っても意味がない

でも、子供の力は高が知れている


そうやって何も解決策が見つからないまま家に着く


サトル「サユ……..」


隣の家のサユの部屋を見る

まだ帰ってきてないのだろう

まだ部屋に明かりがついていない


——————————————————————

~それから数日後の事~校舎裏にて


サトル「……..何してるの?」


女子達が集団でサユを殴っているのが見える

そして殴っている主犯格の1人がこちらを見て驚く


女子1「え?……な!」


今回はサユではなく主犯格の女子達について行ったら、こんな状況だった

怒りが沸々と湧き上がる、こんなたった1人に寄ってたかってこんな事をして


そもそも振られたのはサユに好きな人がいるからだ、それがたまたま僕の友達ではなかっただけの話


なのになんでなんの関係もない奴が勝手に怒って、代わりにとか訳の分からない理由でこんな事をするんだ?


サトル「…………殺す」


本当に男女平等を謳うのなら……..


サトル「テメーら全員!ぶっ殺してやる!」


同じことをされても文句は言えないよな?


僕は一気に駆け出しサユを踏みつけている女子を顔面から殴る


女子2「ガハァ!?」


女子3「な!?」


そこから隙を作らず、そのまま笑っていた女子を蹴飛ばす


女子1「イダァ!?」ドガッ


女子4「ちょっと!なんてことをするの!」


女子達が喚いているが、無視

サユを抱っこし、安否を確認する


サユ「……..サトル君?」


サトル「………サユ、大丈夫か?」


傷を確認する、腹を見ると惨たらしいほどのアザがあった


女クラスメイト「ちょっと貴方?なんて事をするの?」


他の女子達が吹っ飛ばした女子の側にいる時にいじめの主犯格が来て行った


女クラスメイト「私の王子様を傷つけた罰をせっかく与えていたのに、なんで邪魔するのかしら?」


——————————————————————


続く

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る