さあ、この手を取って! 

 望月という美貌の「少年」と、由利という異形の少年の出会いが、戦国時代の海を変える。そして、歴史上には「真田幸村」としての名はない青年、真田源次郎と共に、時代そのものを変えていく。
 望月は自分を殺そうとする権力者に仕えていた。この主に犯され、狂った望月の妹。それを助けられなかった自分を望月は想い、主には逆らえなかった。例え自分の性別が分かる個所を抉り取られてても、どんな理不尽な命令をされても、望月は主の言うままに実行した。そんな望月の前に、由利という異形の少年が現れる。望月に惚れこみ、共に海に出ようと誘う。しかし残酷な主は、望月に由利を見張るように命じ、死なぬように生かせと、命じた。そこから地獄の日々が始まった。由利は殺される寸前まで暴力に晒され、望月が介抱して回復すると、また暴力に晒されるという、繰り返しだった。しかし、このやり取りで、望月に変化が訪れる。
 由利が言うように、自由になってもいいのか――?
 しかし、そんな希望の光を掻き消すように、銃口が向けられた。
 果たして、それは……。

 船とその船乗りたちが、戦国時代に豪快な風穴を開ける!
 戦国時代と言えば地上戦がメインに描かれますが、この作品は船が舞台。
 これからどう歴史が動いていくのか、必見です。

 是非、御一読下さい。

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