躍動感あふれる文体の魅力と、戦国×大航海時代の浪漫!

まず特筆すべきは戯曲のようなリズム感あふれる文体。
なんだか河竹黙阿弥の台本のようだ! と惹かれた。
正確には、浄瑠璃ではなく謡のようなのかもしれないし、はたまた講談のようかも・・・
とにかく魅力的な文体で、斬ったはったのシーンはまさに歌舞伎の荒事。
一方で静謐なシーンの美しさといったら!
中性的な美青年の描写が素晴らしく、何度も読み返して先に進めません!

時代は戦国。世は大航海時代。
海賊と呼ばれる武装商船団と戦国武将たちのかかわりが描かれる歴史浪漫が繰り広げられます。
若き勇士たちは、まるで江戸末期の開国派のように世界に夢を羽ばたかせる。

戦国物が好きな人だけじゃなく、海やキャラック船にロマンを感じる人にもおすすめしたい。

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