“日本一低い山”天保山。
自然災害で沈下した仙台の日和山に（下方に）追い抜かれたという話もなんのその、現地ではいまだ“日本一低い山”をアピールしているこの一帯は、水族館、遊覧船、観覧車、レゴランド、フードコートなどなどが揃っている一大レジャーエリアとなっています。
人が集う所には、恐怖の影もまたより集まってくるのが常。
ここに集まった四つの恐怖とはどのようなものか？　どうぞご自分の目と身体とでご確認を！

奇怪な現象が異常なほどよく起こる、天保山ハーバービレッジでの出来事です。この天保山奇譚では４つの物語を読むことができます。

１話目は、友達２人と遊びにきた高校生の体験。何度も後ろを振り返ってしまうような、不気味な物語です。

２話目は、観覧車の乗降場所で働く男性の不思議な体験。こんなことがあったら、仕事を辞めたくなると思います……。

３話目は、彼女と一緒にクルーズ船に乗った大学生の体験。楽しい１日になるはずだったのに、奇妙な出来事が起こってしまいます。

４話目は、６歳の息子と海遊館を訪れた女性の体験。暗くて人がたくさん集まる場所には、人ならざるものも集まりやすくなるんですよね。楽しそうだなと思うのでしょうか……。

この中に実話があるのかも知れないと思うと、背筋が寒くなります。ぜひ読んでみてください。

　ある女性は、友人と共にそこに来ていた。何気ない会話の途中に、誰かからの視線を感じて振り返る。しかし、そこには何もなかったし、いなかった。
　そこに、突然電話が鳴る。しかし、文字化けしていて誰からの着信か分からない。とりあえず、女性は電話に出てみることにした。ところがその電話は——。
　
　さあ、ここで紹介した内容は、全体の物語のたった一つ。
　いくつもの怪奇な出来事が、貴方を待っています。
　そして冒頭部にこうあります。
　自己責任で、と。

　自己責任でも見たい方、是非、御一読下さい。