「Frame」

　高校二年生の春。

　鬱屈した日々を送る雨宮灯日（あめみや とうか）の前に、一人の編入生が現れる。
少女の名前は藤邑祈（ふじむら いのり）。絵画の如く美しい彼女は、灯日にある提案を持ち掛ける。

「私と一緒に、美術部を作りませんか？」

　それは叶うことのない、捨てたはずの願い。
　少年の想い。
　少女の真意。
　──そして、焼かれてしまった真実。

　神様に囚われた街で今、二人の青春が色付き始める。