彼方の星の紅月妃

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（125文字）

ずっと実の家族から虐げられて来た少女は、ある日突然、異星に連れ去られ、ひとりポツンと置き去りにされてしまう。
しかし、その異星で出会った者達と心を通わせ共に過ごしていくことで、自分を諦めていた少女が次第に前を向いて歩き出していく。

もどかしく初々しい恋があり、ハラハラするような事件があり、異星で紡がれる新たな人生と冒険に、どんどん先へ読み進めてしまいました。

皆様も、セトアの成長ストーリーを是非、ご一読ください！

（企画から来ました。67話までのレビューです。）

過酷な家庭環境で育った主人公は、異星人に連れ去られ、そして見知らぬ場所に落とされる。過酷な家庭から脱出できたと思ったところで、またハードな状況である。
そうして虐げられ利用されてきた彼女が初めてそうではない相手と出会い、信頼し、恋をする。
恋愛あり、SFあり、ファンタジーあり。異世界転生とも言えるし転移とも言える。そして実はざまぁ要素もある。そんな盛りだくさんにたくさんの魅力がぎゅっと詰め込まれた作品です。
皆この世界で生きている。考え、悩み、そうして前を向いて歩いていく。主人公もまた、この世界で生きていくのだろう。
ぜひご一読ください。

主人公の少女は、非道な家庭環境で育ちました。ある日、舞台である異星に投げ出された先でさまざまな人と出会い成長していきます。

虐げられた人間は、心境を打ち明けるだけでも一苦労です。少しずつ人を信頼し、話す勇気を持ち地を踏み締めて歩ける大人へと変わっていく。彼女の歩く未来には光があると信じながら読み進めました。
チートスキルが必須とも言われる時代で、平凡なキャラクターが主人公の作品は珍しいのではないでしょうか。ファンタジーと人間ドラマを楽しみたい方にはおすすめの作品です。

家庭で虐げられ奴隷のように扱われて育った佐伯花子。
あるとき異星オルドに連れ去られ、しかも生体組織をいじられてセトア・コオとして生きることに。
様々な人とのふれあいが、徐々にセトアの心をとかしていく恋愛SF小説。

第1章まで拝読しました。落ち着いた文章に細やかな設定、魅力的な（そして長くて呼びづらい名前のｗ）キャラクターたち。
どんどん物語に引き込まれていきました。

花子時代の影響か、セトアの金銭感覚がしっかりしていたり、自己肯定感が低かったりするところが生々しいです。
ついつい幸せになって！！と応援しながら読んでいます。

過酷な家庭環境で生まれ育った少女『佐伯花子』。夢の中で出会った謎の男に突如『任務』を言い渡され、十二才の『セトア・コオ』として異星オルドに強制派遣されてしまう。右も左も分からない中で心優しき仲間達と出会い、虐げられ利用されてばかりだった少女は、本当の人生や真実の愛を手にすることができるのか――。

57話まで読了しました。
SFチックな導入から始まり、ナビゲーションシステムや肉体の再組成などの超技術的な設定が多い中で、舞台となる星はファンタジー要素に溢れている部分が、独特で面白いなと思いました。
加えて一種の『異世界転生作品』として読むことも可能で、『スキル』などの設定、主人公を虐めていた人…続きを読む

世界観と大枠の設定は今流行りのものなのですが、主人公セトアがきちんと『生きている』んですね。異世界ものの恋愛ファンタジーなんだけれど、リアルなんです。

一人称視点の中で、セトアの他者を見る視線や本来の背景から来る価値観だったり。そういったものがブレていない。

派手な展開ではないのかもしれませんが、心の交流を丁寧に描いているのが非常に良いと思います。

本作は恋愛ジャンルですが、SF・ファンタジー要素もよく考え込まれていて勉強になります。
主人公、セトアが異星に飛ばされた後、どのように生活していくか悩む姿にリアリティを感じます。
だってお金を稼いで衣食住が無いと恋愛だってできませんものね。

また描写が丁寧で、人物の外見や服装など鮮明に思い浮かべることができました。

異星で暮らしていくために技術や知識を学んでいくセトア。
そんなセトアは、どうやって恋愛を学んでいくのかなっと。先が気になります。