友達の輪の中に入れず、透明人間のように過ごそうと努力する一人の男の子のお話。そして、彼に初めてできた友達かもしれない存在のお話。カテゴリーはまさしく、現代ドラマ。現実でもあり得そうな、もう誰かが体験しているかもしれないお話に、胸が締め付けられます。どうか、見つかりますように。彼の心がこの先救われることを心から祈ります。
学校から一人一台のタブレットが貸し出しされるようになったのは、恐ろしい感染症が流行り始めて半年が過ぎた、五年生の二学期のことだった。シュリとかいうサポートAI。切ないですね。でも、気づけてよかったと思います。
主人公の僕には、友達がいない。いつも一人で、教室の片隅にいる。まるで、透明人間みたいに。クラスメイト達は、一人一人の生徒に支給されたタブレットに夢中だ。正確には、タブレットの中に存在するAIと話して、楽しんでいる。 そんなクラスメイト達を、僕は見下していた。しかし、ひょんなことから、僕もAIと話しをするようになる。しかし、相手はAIだ。だから……。 人間の心の隙間を突いてくる。 優しさと寂しさが共存している作品です。 是非、御一読下さい。
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(279文字)
もっと見る