第一章まで読了第一章の主人公である利恵はごく普通の中学生であり、自分が良い暮らしをするために母の再婚を後押しするだが、その行為は、再婚相手の連れ子の気持ちを軽視したものだ第一章時点では、誰も大きくは悪くないし、犯罪だって起こらないが、そういった「無辜の悪意」がリアリティとして滲み出ている「キャラクター」ではなく「人間」がそこに描かれているように感じた※利用停止措置を受けたため、本レビューは再投稿となります
ミステリー枠ではありますが、本作の特徴は、人間の本性が描かれていることです。 最初はなんの変哲もない家族の描写かと思って読んでいたのですが、だんだん「おかしいぞ?」と、なってきて。 しまいには、「結局、まともな人が一人もいなかったのでは」と戦慄します。 いや、むしろ「まともな人って何」と考えさせられたり。 大小はあれど誰しもが持っている多面性を理解させられるとともに、「自分の隣にいる人が、実は……」と思わず考えてしまう。 そんな作品になっています。 ぜひ一読して、日常の恐ろしさを再認識してほしいなと思います!
登場人物を入れ違いに描く前半では、各々の感じ方や思惑が交錯して、何かが起こりそうな不吉感がじわじわ積もって行きます。着地点も意外性があって良いと思いました。労作ですね。楽しませていただき、ありがとうございました。
読めば読むほどに、心臓をザラザラした何かで舐め上げられているようなゾワゾワ感に襲われます。良くも悪くも女という性の業の深さを見せつけられているような……。すごく生々しく描かれているのに不思議と嫌悪感がないのは、どこか共感できる部分があるからでしょうか……作者様の力量に恐れ入ります。読む手が止まりません。
登場人物の自分勝手な思考が癖になります。ハイレベルの文章はミステリーの匂いが満載。それぞれの視点で描かれる人の憎悪を、お楽しみ下さい。眠れなくなるかも……
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