Web小説を「書く」人にぜひおすすめしたいバイブルのような作品です。

最新話の凶音の魔女編反省会場まで拝読しました。

魔女という、長年擦られ続けた題材で、ここまで血肉湧き踊る作品を書かれていることが、率直に素晴らしいと思います。

あらすじは各章で作者様が丁寧にまとめているので、私から多く語ることはありません。ぜひそちらを参照してください。

自分自身も小説を書く者として、多くを学ばせていただいている作品です。

Web小説は視覚的にも限られた画面の中で物語が展開する世界です。表示された画面の文字をどれだけ読者に読んでもらえるかが鍵だと、個人的に思っています。そのためには内容云々はもちろんですが、「読みやすさ」が大きなアドバンテージを占めるのではないでしょうか。

こちらの作品は、その「読みやすさ」が群を抜いています。一つのシーンを表現するための的確な言葉選び、改行、台詞回しが絶妙だと思いました。くどくなく、率直に、短く、それでいて深い。一言で表するなら「センス」ですが、その中で作品自体に真摯に向き合う作者様の愛情を感じました。

分かりやすいけどちゃちじゃない文章は秀逸です。特に戦闘シーンはひらめきやどんでん返しなど、わくわくする要素がたくさんあります。謎の散りばめ方、回収のテンポも心地よいです。もう、ただただ絶賛です。恐れ入りました。

私が今年読んだ作品の中で間違いなくナンバーワンと言える作品です。読み専の方にはもちろん、小説を書く方にもぜひ読んでいただきたいです。

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