第2話 暖炉のある部屋で



 雑談をしたりしながら、ある程度の時間が経つと、それぞれは自分のグラスを持って別室へと向かって行った。


 私もメンバー達と同じように別室へと入っていくと、其処には外国製のものであろう鉄の暖炉があり、既に席も用意されていて、それぞれが好きな席へと座っていった。


 私も、特に決められていないのであればと、一番近くにあった椅子に座った。


 部屋は暖かく、既に暖炉には薪が入れられていたのであろう。


「今日は男女合わせて7人です」


と老紳士が言い、


「それと、新しい会員の方がおられます」


と続けて言った。


 私は自己紹介をしようと席を立ちかけると、隣に座っていた品の良い洋服を着た白髪の女性が、その皺のある、そして細く長い指をした手を私の膝に置いた。


 私は、その女性に笑みを浮かべて頷くと、席を立たずに簡単な自己紹介をした。


 その後は、皆んなは暖炉を見つめたり、手をかざしたりしながら、沈黙をしていた。


 その時、私の横にいる女性が、


「そうね、今夜は私のお話を聞いて下るでしょうか」


 と言った。

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