第2話 暖炉のある部屋で
雑談をしたりしながら、ある程度の時間が経つと、それぞれは自分のグラスを持って別室へと向かって行った。
私もメンバー達と同じように別室へと入っていくと、其処には外国製のものであろう鉄の暖炉があり、既に席も用意されていて、それぞれが好きな席へと座っていった。
私も、特に決められていないのであればと、一番近くにあった椅子に座った。
部屋は暖かく、既に暖炉には薪が入れられていたのであろう。
「今日は男女合わせて7人です」
と老紳士が言い、
「それと、新しい会員の方がおられます」
と続けて言った。
私は自己紹介をしようと席を立ちかけると、隣に座っていた品の良い洋服を着た白髪の女性が、その皺のある、そして細く長い指をした手を私の膝に置いた。
私は、その女性に笑みを浮かべて頷くと、席を立たずに簡単な自己紹介をした。
その後は、皆んなは暖炉を見つめたり、手をかざしたりしながら、沈黙をしていた。
その時、私の横にいる女性が、
「そうね、今夜は私のお話を聞いて下るでしょうか」
と言った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます