先祖返りの町作り

主人公は老衰では死ぬことはない永遠に若いままの外見でいられる「先祖返りのアルク族」と言う種族なのですが、中世ファンタジー世界に現代日本人の記憶を持って生まれ変わります。

「先祖返りのアルク族」は大きな魔力を持ったチート種族なのですが、無双だけして活躍し続けることはしずに魔道具製作や平民の学力向上などでゆるやかに発展していきます。

その作りこまれた設定と作者がおぼえているだけの知識だけを主人公に使わせる方針は、作品の設定に違和感を覚えさせない稀有な作品に仕上がっています。

「ひとこと紹介」に「稀有な（けうな）」と書きたかったのですが、文字数に余裕があったのと読み飛ばされないように書きませ…続きを読む

まっさらの状態から、着実に進歩を進めていく過程が、穏やかに語られており、
穏やかに楽しむことができる物語でした。
ひやひやドキドキの展開はないものの、着実に発展していく様子は、次どうなるのだろうかという好奇心をくすぐり、話数の多さに対して読み進めるのに必要なエネルギーは少ないと思います。
内容に関しても、よく練られた順番でネタが繰り出されており、違和感なく楽しむことができました。