さあ、次は何を叶えようか。弱さも強さも、そこに凝縮されている。
- ★★★ Excellent!!!
人生は、平等なんかじゃない。
その前提から物語は始まる。
不幸は意志を挫くし、恵まれないことは時に、その人の本質を縮こませてしまう。
眩ませてしまう。
では果たして、不幸が人の在り方を全て牛耳ってしまうのか?
この物語は読者に、そう問いかけてくる。
”さあ、次は何を叶えようか”
やりたいことが全部叶う薬を手に、主人公が未来を展望する言葉。
読了した時、作中のこの一節に、その問いの答えの全てが詰まっている事を、痛感させてくれる。