Twitterでネタバレしそうな気持ちを抑えてます!

ここでレビューを書かせてください。
このままではTwitterでネタバレしてしまいます。
わたしは紙の本が大好きなので、書籍を手にするまでWEBは読まずにいました。
本を買いたいな、と思うとき、
だいたいタイトルに惹かれて買います。
『夜道を歩く時~』は、何しろタイトルが素敵でした。
装丁も、もちろんこころ惹かれるものです。

ホラージャンルにあったので、ホラーかと思って読み始めました。
しかし、わたしはこれは、純文学というジャンルでいいのでは、と思いました。
井戸から異界へ行く、という設定は、村上春樹を思い起こし、
『ねじまき鳥クロニクル』や『騎士団長殺し』を読み直したくなりました。
井戸がコンクリートで埋められてしまったときの、喪失感。
ほんとうに切なかったです。

『夜道を歩く時~』は、しかし難解ではなく、
さらりと読めて、切ないのだけど、読後感はよいです。
そしてラストの一文秀逸で、こころを奪われました。
どんな存在でも、彼女がそばにいるといいなと思います。

いま流行は異世界転生ものや悪役令嬢ものですが、
やっぱり、ほんとうにおもしろいものはこうして本になって世の中に出るんだなあ
という希望も与えてくれました。

次回作も楽しみにしています。
書籍で読みたいです!

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