美貌の宦官 + 特殊能力を持つ官女 = 極上の恋愛ミステリー

大国龍華国の後宮において、連続官女殺しの事件が発生。

宦官の珖璉は犯人を捕らえ、開催が迫る『十三花茶会』を無事実施しなければならない。

そんな彼の元に現れたのが、官女鈴花。

鈴花は、後宮に上がったまま行方不明になった姉を探すために、自らも官女を志したものの……。

ちょっと、いろいろありまして。
生来のドジっ子、というか……。まあ、それに、致命的な方向音痴なんですよ、この子。

だけど、一生懸命だし、健気だし、なにより頑張り屋さん。
もう、お母さん気分で、「ああっ。もう、大丈夫!?」とハラハラしっぱなしなんですが……。

このお嬢さん。
実は特殊能力をお持ちなんです。
《見気の瞳》という、人の気が見えるんですね。色付きで。

そのことに気づいた珖璉は、鈴花の力を使って犯人を捜そうとするのですが……。

この作者様。
じれじれもだもだの恋愛小説で定評のある方。
砂糖を吐くほど甘い恋愛ものが、本当にお上手。

ただ、個人的に。
私、この作者様の『ローマ時代シリーズ』が大好きで。
時代考証のしっかりした作品でありながら、推理物でもあるんです。
(今回も、『へー……。後宮ってこんなに職種がわかれてんのか』と驚きました)

なんと、今回は……。
その融合! 
恋愛と推理物が同時に楽しめます!

あと。
これも個人的感想ですが……。
一話一話の字数が、無理ないんですよね。
私、これ結構大事で……。
時間の空いた時、移動中、昼休憩なんかに読んだりするので、ほんと、この作品は最適。

いやあ、でも。
続きが気になって、仕事や勉強が手に付かず、結局まとめ読みしちゃうことについては、自己責任でお願いいたします。

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