語り部が変わりながらオムニバス形式で語られる七つのジワる恐怖譚。
時は昭和初期〜と思われますが、レトロ感も時代のうちなのか、親しみやすい時分の情緒を感じ取ることができ、ホラーも含め感慨に耽る余地もあることから味わい深い趣を感じます。
それぞれが被ることのない独立した物語が、あなたの心の底をゾワリと粟立たせることでしょう。
日常ではまず体感できない現場の怪異的なシーン。まるで追体験のように味わえる筆者の卓越な筆力が可能とする臨場感もなんとも魅力的です。
比較的軽妙かつ優しい筆致となっているのでホラーが苦手な方でも手に取りやすい掌編集となっています。
ぜひこの機会に手に取ってみてください。