本当に大事な物は、目には見えないものなのです
- ★★★ Excellent!!!
昔、読んだ童話に出て来た言葉が浮かびました。
本当に大事なものは目には見えない…つまり、どれだけ伝えたがっても、文字や言葉では伝わらない。
そう考えて読んだ時、やがて死に至る幸福とは何かがわかる気がします。
何も考えずに読むと、割と身勝手な話だと感じるかも知れません。
竜の呪い、それに至る原因、経過…そして結末…その全てに、「個人の都合」というものを感じずにはいられません。
しかし作中で、それを責めるシーンは一切ないのです。
それを、独りよがりな愛情という事も可能かも知れません。
言葉で、また文字で、「目に見えるもの」で伝えられる事だけでは「何て酷い」と思う人が出ても仕方がないとも思います。
しかし私達は読者です。読者は、作者が登場人物から託された想いを表現してくれています。
目には見えない「気持ち」という部分を考えると、私はこの登場人物に対し、一言しかいえません。
「何て眩しくて、猛々して、可憐な、幸せな人生なんだ」