生と死、縁と愛のお話

読後に思わず唸ってしまいました。

簡潔な語り口ながら、夫婦の願いや心の動き、そして現実の理不尽さがシニカルに書き出されているようでした。

超自然の存在たる竜というキャラクターに人間の様な感情と関係性を持たせ、主人公たちと対比させる構図が、物語にシンプルでありながら深みを持たせるハイライトだと感じます。

多くない文字数の中で確かに「生きる」ことと「死ぬ」ことが書き出され、愛し合うことの難しさと切なさが読者の胸を打つ作品です。

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