このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(158文字)
なによりも文章が自然で、とてもスラスラと読めました。ほとんど初めてBLを読んだのですが、遮られる事なく読める事が出来て、本当に綺麗な文章をお書きになるんだなと思いました。
きっと、この小説の一番の特徴は軽い口調であることです。でも、ちょっと重い愛情です。なぜだか愛おしくなる作品です。
軽妙な語り口で、読むとすんなりと入ってくる作品でした。『腐れ縁』と呼べるほどに長い付き合いとなった間柄ゆえに、中々二人の関係は進展しそうにありませんね(笑)いわゆる、『冗談なのか本気なのか』ってやつです。アクションとしては大胆ですが、そもそもそういうアクションが様になってしまうのが、このお話の主人公のようです。加えて、本命には……ってところが、実に人間臭くて好い。そっと物陰とかから、黙って眺めていたくなる、そんな二人のお話でした。
描写が細かく、紡ぎ出す物語がまぁなんと尊い…これまでBL物を読んだ事がなかったのですが、美しいの一言に尽きます!新たな扉を開かせていただきました。
文章力の高さに驚きました。複雑な関係だったり、登場人物の呼び方が複数あったりするのにも関わらず、するりと読者に状況を飲み込ませる技術に感動いたしました。肝心の話の内容も優しさに溢れていて素敵でした。押し付けがましくもなく、思いやりが溢れていて人間の美しさが胸を打ちました。この話は短編小説として綺麗に纏まっていますが、サリーちゃんが好きなお洋服を着ている所が見てみたくなりました。
失恋にも色々ある。 相手を思って身を引いた「女性」は中々手強い。 それが見知った中なら尚更だ。 ちなみに良いかな? 心が女性ならその人は女性だ(別に深い意味はなくて普通のこと)。