相模くんはオオカミ属性

人の心の働きに鋭く目を向け、真摯に向き合った小説。恋愛・ラブコメ、青春といった要素もありますが、私が最も魅せられたのはそこでした。
キャラ達の性格やテンポの良いやり取りにクスクス笑え、爽やかな青春を感じられる……でもその「いい雰囲気」が一変。無防備な読者を容赦なく突き刺すのは、外面の内に仕舞い込まれた、キャラ達の痛い程の思いです。
一筋縄ではいかない心というものが、角度を変え、光の当て方を変えて描かれ、読者は今まで見えていなかったものに気づかされ、何度もハッとさせられます。
それらを表す言葉は的確で、心がそうなるに至った筋道にも非常に説得力があります。
また、文章が美しいのもこの作品の大きな…続きを読む

　私は、今「恋愛小説」を書いているのですが、この作品も参考にさせていただいた作品です。そうですね、一言で言えば「少女漫画」の恋愛に近いですね。

　なんというか「大人のビターな感じ」の恋愛ではなく、「まっすぐ」で「純朴」なそんな感じの「王道」の恋愛小説です。ただ、男性の性格は、嫌いな人は嫌いかもしれないので、その点では「好き」「嫌い」は出てしまうかもしれないですね。

　ただですね、こういう性格の男性の方が「現実」はモテるのですよ。「純情」で「純朴」でなんて男性がモテてる姿は、あまり見たいことないので、リアルに近い話だと思うんですよね。この話。。。。

　ただ心情描写等は頭一つ抜けている感じ…続きを読む

上に甘酸っぱいです！
ノスタルジーに浸れるような高校生活が描かれていました！

胸を締め付けてくる青春そのものというわけですが、会話の節々で高校生らしさが滲み出ています。
もちろん高校生活、なので良いことばかりというわけではありません。
ですが、それらを込々でも物語じたいに爽やかな風が吹いているので読了後の気持ちが沈むことなどありませんでした！

まさらに今青春を謳歌している方、あの頃を思い出したい方、どちらの方でも楽しめる作品です！

この作品は、イケメンに迫られても簡単に流されないヒロインが魅力的。

友達が、顔が良いからって全て上手く行く訳じゃない。と言っていたのを思い出しました。

まだ途中までしか読んでいないので、この先どうなっていくのか、気になります。

教室の空気や体育館の匂いがよみがえってくるような、リアルな高校生活を舞台に青春が描かれます。
皆、悩んだり傷付いたりしながら大人になっていく。
でも本当に悪い人はいなくて、一人一人がむしゃらに生きている。そんな彼らがまぶしいです。
自然な会話で笑わせてくれることも多いのですが、全体的にすがすがしい印象。
高校を舞台にした正統派ラブストーリー、ぜひ甘酸っぱい青春を追体験してみて。

少女漫画です。
そしてそのトキメキです。
単純な恋愛になり切らない危うさで、じわじわと追い詰められていくような感覚。
そして軽妙な遣り取り。
相模くんのキャラクターは、ただのヒーローとは少し違っていて、主人公もよくいるヒロインとは違っていて。
その上に構築されていく関係は、不定形。それがまたドキドキさせてくれる。
しっかりもののヒロインの言葉には説得力もあって、土台はどっしりとしているのに、ヒーローがそれを壊しにやって来るのです。
面白い。とにかく、面白いです。

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（230文字）

高校を舞台とした恋愛ものですが、登場人物たちが魅力的で清々しいです。
友情や悪意、体面など、青春のあれこれをぎゅっと詰め込んで、全力でぶつかっていく素敵な物語でした。

主人公の語り口が心地良い！　それだけで、ずっと読んでいられる。勿論、物語はそれだけじゃなく、次々と起伏があって読者を飽きさせない。この続きも期待しながら読ませて貰います。…と、思わず序盤なのにレビューしてしまった作品。

ぜひ読んでみて下さい。

読了してから何時間も経つのですが、いまだにざわめきが落ち着きません。ラストシーンを何度も読み返しては、その度に彼らのこれまでを思い返し、これからに思いを馳せて、止め処なく感情が溢れてきます。

まずは導入部を数話読んでみてください。この時点で引き込まれる方も多いでしょうが、「なんだ、チャラいイケメンが出てくる典型的な恋愛ものか」と思う方もおられるかもしれません…しかしそれはあまりにも早計すぎると言わざるを得ません。もう少し読み進めましょう。

中盤まで読み進め、ある程度話が見えてきたあたりで、「なるほど、こんな感じか」と判断する方もおられるでしょう…が、まだ全然浅瀬なんです。もっとこの『オオ…続きを読む