お友達が、お茶を飲みにきたみたいな。そんなふうな。

このエッセイは、とても自然な筆致で書かれたものになります。
エピソードは大きく分けて二つ。前半が、筆者のご主人とユダヤ教について。後半が、ちんこについて。

えー、落差大きくない!? と思われるかもしれませんが、これ不思議と一本の線でつながっているんですよ。前半は宗教の話ですが重くなく、むしろご主人の姿勢にニヤリとしてしまいます。後半はちんこの話なのですが、ユダヤに関係のあるちんこの話なのです。グッド・チンコ。
温度感は同じです。ちょうど、筆者であるかしこまりこさんがあなたのお家にお茶を飲みにきて、こんなことがあったのよとお話をくださっているような。そんな、自然なエッセイです。

個人的にはやっぱり後半推しでした。ちんこの話ですし、文化的な話ですし、未来を感じさせてくれますし。なんか聞き応えのある要素満載で、筆者になった気持ちで一連の話をうかがいました。いや、ぶっちゃけ『現場』を見たいと思いました。そして、将来的にはスカッとするだろうなぁ~~とか余計な気持ちも覚えたものです。

ご主人も筆者も、ちゃんと意見を言える方。
自分のこころを相手に伝える、というのは信頼のなすわざです。
信頼があったからこそ、このエッセイは生を受けたのだと言えるでしょう。

かしこまりこさんとのお茶会、スタートです。
赤裸々で楽しいエピソードは女子会でもあるみたい。
だったら、俳句で言えば、こんな感じ?

「皆、毛布あるね? 女子会スタートです!」

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