概要
「お前が思うムサシノを描いてみよ」武蔵野から転生した王と宮廷画家の対決
【第二回角川武蔵野文学賞 ライトノベル部門大賞受賞作品です】
宮廷画家アルフレッドの祖国は戦に負け、新たな王の支配下になった。敗戦から間もないある日、彼の工房を旧友の将軍ギルバートが訪れる。ギルバートは言う。「新王がお前の絵を所望している」と。その絵とは……。
宮廷画家アルフレッドの祖国は戦に負け、新たな王の支配下になった。敗戦から間もないある日、彼の工房を旧友の将軍ギルバートが訪れる。ギルバートは言う。「新王がお前の絵を所望している」と。その絵とは……。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!舞台演劇「ムサシノ」
「ムサシノ」を描け。
新しい支配者が、旧国の宮廷画家に命じたのは、見たことも聞いたこともない町。
描けなければ、敗将となった友人らの処遇も危うい。プレッシャーのかかる中で宮廷画家は必死に「ムサシノ」を描こうとするが……。
登場人物は、わずかに3人。
新しい支配者から「屏風の虎を追い出せ」じみた無理難題に、宮廷画家が苦悩の末に出す答えは、実に人間味があって体温を感じた。
結末となる、新しい支配者のイジワルとも悪戯とも受け取れるオチは、もう一つ踏みこんで、宮廷画家と読者をあっと言わせる「ムサシノ」を欲張りたいところ。
ともあれ、ルビンの壺。支配者が見たかったのは、もはや望郷の念ではなかった…続きを読む - ★★★ Excellent!!!「ムサシノ」、それはどのような地なのか…!
二人の男性のやり取りから始まるこの物語。戦記物を彷彿とさせる重厚な語り口ですが、主人公が宮廷画家という職業であるから、血なまぐさい話にはならないと思いきや……?
どうやらこの国の新王となった男は、依頼する絵の出来如何で将軍たちの処分を決めるという。突然その双肩に重荷を背負う事になったアルフレッドの運命やいかに!?
この文字数で魅力的なキャラクター像を描き出し、緊張感ある展開、それでいて何故だか読者もムサシノってどんな所だっけ? と興味が惹かれるという。
新王の説明が言い得て妙というか、それ以外言いようがないしで。
武蔵野という土地のイメージを表現し尽くしながらも、ライトノベルら…続きを読む