いつか雨は止む。たとえ土砂降りであっても。

 同じあらすじで別々の作者さんが物語を書く企画「筆致は物語を超えるか」に参加されている作品です。

 色んなタイプの「初夏色ブルーノート」がありますが、本作はお題に対してストレートな物語。ストレートはより「物語の精度」が目立つと勝手に思っているのですが、本作は秀抜です。
 ひとりの女性の過去と現在。それが滔々と、少し物悲しく描かれているのですが、悲しいだけでなくどこか温かい。
 まさにこの物語がブルーノート、という仕上がりになっています。

 素晴らしい物語を、ぜひあなたも体験してください。オススメです!

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