概要
関連文献:上宮記・古事記・日本書紀・風土記・懐風藻・万葉集・続日本紀・古語拾遺・新撰姓氏録・上宮聖徳法王帝説・先代旧事本紀・魏志倭人伝・宋書倭国伝・隋書倭国伝・三国史記・七支刀銘文・好太王碑文・梁職貢図・江田船山古墳出土鉄刀銘文・稲荷山古墳出土鉄剣銘文・日本書紀通釈・古事記伝、他多数
参考・批評対象の学者:津田左右吉、井上光
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!先生! 教えて下さい
僕が古代史の勉強を始めたのは2年前です。当初は、古墳がなぜ建造されたのか考えたこともありませんでした。関係する本を集めては読み始めるのですが、まったくのチンプンカンプン。読めば読むほど眠くなる。そんなことの繰り返し。そもそも何から勉強を始めたらよいのかが分からない状態でした。
麗玲さんの「日本古代史学習エッセイ」は、初心者が躓きがちなポイントを解説してくれるだけでなく、歴史の解説書としても俊逸です。また注目すべきは、我説によらず正当な研究者の学説を踏まえたうえで、エッセイが展開されていきます。文献は豊富に紹介しくれますし、情報量が多い。いつも感心しながら読んでいます。そんな麗玲さんと…続きを読む - ★★★ Excellent!!!神武天皇は複数いた?の感想に次のことを書こうとして、書込み拒否
神武天皇が即位したのは紀元前660年とされていますが、1年を2年として数えていたとするとその後の天皇と寿命や即位年数が釣り合う、実際は紀元前60年とすると中国側の記録と整合する、という話が江戸時代からあったそうです。魏志倭人伝の卑弥呼ですが、中国語辞典、漢和辞典どれにも卑には卑しい意味しかないので、中国側が侮蔑しての呼称でしょうが、距離は一里435mで正しいとすると、対馬の次は出雲で、茨城県の鹿島神宮辺りになるそうです。徳島説も含めて、距離を示して、比較するものがあると良いでしょう。天皇家は男系男子の万世一系で続いたから男系で無いとダメと理系出身の有名な女性が言ったりしてますが、それにはDN…続きを読む
- ★★★ Excellent!!!常識を疑う前に常識を識ろう
こちらは古代史に関して、信頼して良い書籍の見分け方から必読資料まで幅広く網羅してくださっています。
初学者がセンセーショナルでわかりやすいトンデモに騙されるのは大抵これらのポイントを抑えずに目立つものに飛びつくからなので、創作のために古代史を学びたい方はまずこちらに目を通されると良いと思います。
作中にある「通説を批判するためにはまず通説を知らねばならない」はあらゆる分野に通じるもの。
作中で論文のどのような点に着目して読むべきかといった指摘もほかの分野でも必ず役に立つので、しっかり設定を固めたい人はこちらを参考に資料をあたると良いと思います - ★★★ Excellent!!!信頼できる情報を見極めつつ、日本古代史を学ぶ。
皆さんは、ご自身が読んでいらっしゃる書籍、特に歴史や科学といった学術書的なものについて、それらの内容をどれくらい「正しい(正確である)」と思って読んでいるでしょうか。
この疑問について、作者さんは当エッセイに答えを用意して下さっています。そのためこれお読みになったら、きっと選ぶ書籍も変わってくるのではないかと思います。特に史実や専門的な内容を利用・反映して小説を書いていらっしゃる方であれば、参考にできる点が多々あることでしょう。
もちろん小説は虚構でもいいわけですから、どこまで「本当(真実)」で、どこからが「嘘(もしくは作者による創造的産物)」なのかは作り手に委ねられるとは思います…続きを読む - ★★★ Excellent!!!日本の古代史を書きたかったら是非参照すべし
古事記、日本書紀とそれらを考察する様々な文献を丁寧に検証されています。
これを無料で読んでて良いのかな……と思うくらい。
古代史を書きたい人はぜひ参考にしてほしい。
他ならぬ私自身が是非とも参考にさせていただきたい。
個人の主観や推理などではなく、
現存している文献を中立的な立場で噛み砕いておられるので、ある意味とても公平な資料だと思います。
トンデモ解釈をバッサリ切っておられるので、エンタメ重視の出版業界からは煙たがられるかも……と思うくらい、非常にニュートラルな感覚で淡々と執筆されているのですが、参考文献の質・量とも本当に素晴らしいです。
重ねて言いますが、無料で公開するようなレベル…続きを読む - ★★★ Excellent!!!文武両道の著者さんが贈る歴史学習エッセイ
格闘技経験者とのことでカクヨムでは格闘技や喧嘩物の作品を主に書かれている作者さんですが、サイトや二次ゲームの動画を見たらその読書量に驚かされました。
別作品によると資格を12個も取得なさっているそうで、そんな文武両道の作者さんが古代史の初学者向けに書かれているエッセイです。
参考にすべき論文として井上光貞氏の論文を上げられていますが、この手法は古代史に限らず別の時代でも使えそうです。
書店では古代史関連の研究本は刺激的なタイトルで溢れていますが、それらは殆どが素人が書いた著書なので、下手な物を掴まされない為に先ずはプロフィールから確認して専門家が書いた作品かどうかチェックする方法も参考…続きを読む