何もかも、全てが大嫌い。その彼女の行く末は。

この作品は一言で言うと、主人公の女子高校生が己の家族や周囲と向きあい、そして再生へ踏み出すという物語です。
母を幼い頃に失った主人公は、その愛を知らぬまま成長していきます。
彼女には姉2人と父がいますが、友人や好意を抱いてくれる人まで嫌悪感を抱き、我が道を進んでいきます。
そんな痛々しい姿が最初の数話で繰り広げられるのですが、とあることがきっかけで彼女は段々と周囲に心を開いていきます。
その展開にもう何度も涙。
彼女の生まれ持ったものや、周囲の暖かさに読者自身もきっと心温まると思います。
素直じゃない自分に心底嫌気が刺したり、相手を気づ付けてしまうようなことを言って後悔したことは誰だってあると思います。
何にでも反発したい、そんな時も。
でも、そこへ敢えて飛び込んでみる、そんな勇ましさが詰まった作品です。
文学や心理学を織り交ぜた展開にも見どころたっぷりです。
そこからどのような結果が生まれるのか、ぜひこの作品を通じて体感していただきたいなと思います。