概要
スプラッターホラーの皮を被った連作ミステリー、どんでん返し付き
ときは一九九〇年代。まだ携帯電話の類はほとんど普及していなかった頃のこと。
中学生のアキは誕生日を迎えて、十三歳になった。アキの父親は再婚で、だからアキと母との間に血のつながりはない。しかしそんなことは関係なく、普段から家族仲はすこぶるよかった。
夏休み半ば、アキは両親や仲のよい友達と一緒に、キャンプ登山に出掛けた。子供にはちょっときつい山だったが、それでも楽しさが勝る。よい思い出作りになりそうな予感が膨らんでいく。
だが、ある出来事が影を差した。二棟が並んで建つ宿泊用の山小屋に辿り着いてみると、その内の一つで、窓ガラスが何箇所も割られた上、内部が荒らされていたのだ。すぐ近くにあるもう一軒が無事である点から推して、別荘荒らしが何を間違えたか、金目の物があると思い込んで侵入したのかもし
中学生のアキは誕生日を迎えて、十三歳になった。アキの父親は再婚で、だからアキと母との間に血のつながりはない。しかしそんなことは関係なく、普段から家族仲はすこぶるよかった。
夏休み半ば、アキは両親や仲のよい友達と一緒に、キャンプ登山に出掛けた。子供にはちょっときつい山だったが、それでも楽しさが勝る。よい思い出作りになりそうな予感が膨らんでいく。
だが、ある出来事が影を差した。二棟が並んで建つ宿泊用の山小屋に辿り着いてみると、その内の一つで、窓ガラスが何箇所も割られた上、内部が荒らされていたのだ。すぐ近くにあるもう一軒が無事である点から推して、別荘荒らしが何を間違えたか、金目の物があると思い込んで侵入したのかもし
拙い作品を読んでくださり、ありがとうございます。声なき感想・批評も含め、創作の糧にしていきます。
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