アクションで怪異に立ち向かう、骨太探偵の物語。

タイトルから好みでわくわくしていたのですが、いきなりの猟奇的な展開がとてもいいですね。生命に支障はなくても嫌な傷、というのは確かにあるのですが、耳はまさにそれですね。血が首元にしたたる光景が脳裏に浮かんでぞっとしました。

そして一話から繰り広げられるアクションも派手でいいですね! 不気味な敵に二転三転する状況に機敏に反応する主人公は、知性があって素敵です。「頭が良い」と書かなくてもキャラの個性が伝わる書き方がとても良かったと思います。

しかしその主人公をもってしても、防げない怪異……止まらない事件。先が見えない中、「これは本当に乗り切れるの?」と聞きたくなってしまいますが、この主人公ならきっと乗り切ってくれるような気がします。ちょっと怖がりなのですが、楽しく読ませていただきました。

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