ユートピアはたしかにある

この物語は身寄りのない姉弟の成長物語であり、2人のロードノベルである。
……であるのだが、それだけでは納まらない。

というのも、この2人が辿る道には「世界とは何か?」という問いかけが常について回るからだ。

かたや、最高の道。世界……とまで行かずとも、多くの人を導き動かす地位を得る。
かたや、最低の道。世界の闇、底を見る。
光と影のように表裏一体であり、真逆の場所に辿り着いた2人が最終的に見たものは……。

終始世界のあり方を読者に問いかけるような2人の物語は、この現実の世界の物語でもあるようで考えさせられることも多い。
その答えは最終的に「ユートピアはどこに」というタイトルに集約される。


1話1話が読みやすく没入感もあるため、オススメの作品です!

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