爽昧マッチョ・ボーイ

臆病な十七歳の少年・笠原潤平は川崎市に住み、実家はトレーニング・ジムを経営している。潤平はハード・ロック少年で、高校をドロップアウトした今、ハード・ロック評論家として立身すべく、日がなロック雑誌を読み、拙い原稿を書き、音楽漬けになって暮している。そんな潤平はある日、明峰学園高等部で一緒で、自分の高等学校中退の因をつくった張本人、宮下若菜とばったり再会する。公彦叔父さんがジョン・ガードナーの公演に誘ってくれ、潤平は若菜を伴ってみに行く。そして、その会場にて潤平は若菜に魅了され、同時に自分もトレーニングを始める覚悟を固める。その序でに高卒資格も取得することに決め、若菜がコーチ役を務めることになった。心霊現象が起こり、黒田という取り巻きができた。潤平は心霊現象のエキスパートがいるということで、「白…続きを読む