意味深長・奇々怪々。理解が容易ならざるは超自然であるが故か

不気味なストーリーであり、なおかつ、どこかメタファーを感じさせたりもする深い闇に包まれた物語。
題名にいたってもなかなかに意味深長で、決して子供騙しのお化け屋敷的ホラーではない。

もはやホラーというより、シュルレアリスム的な奇想天外さに読者は圧倒される。
それらの描写には無駄がなく、しっかりと読み手は自身の中で想像・映像化出来るにもかかわらず、理解は容易でない。
その点にこそ、奇々怪々たる響きがあり、ピカソの『ゲルニカ』の如き静かなる叫びを感じさせられる。

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