不思議で、都合がよくて、だけど何かが足りない奇妙な世界

気がついた時には、空を飛ぶマンションにいた主人公、鳴海。
えっ、なんのことだかわからない? それは仕方ありません。鳴海もまた、同じような気持ちだったのですから。
わかっているのは、どういうわけか空を飛ぶマンションがあって、なぜか自分がそこにいるという事実。説明してくれる人どころか、彼女以外の人間は、一人としていないのです。
こんな訳のわからないところに一人なんて大丈夫? ですがこの世界、食べ物やライフラインは揃っていて、暮らそうと思えばいくらでも暮らせるという、非常に都合のいい世界。よけいに訳がわからなくなりますが、元の世界に戻る手立てがない以上、ここで生活していくしかありません。

生きていくだけなら不都合はないけど、どこか奇妙なこの世界。果たして脱出はできるのか。そもそもなぜこんな世界が存在しているのか。

見知らぬところで一人生きていく鳴海は、その先に何を見つけるのでしょう? そしてこの世界の真実を知った時、どんな選択をするのでしょう?

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