概要
幻想のインドを漂白する魂の物語
ガンジスのほとり聖都ヴァナラシ。
ひょんなことからうつくしい壺を手にれた男の混迷と苦悩。
壺は男の運命をすっかり変えてしまう。
価値とは美とは生とは?
無数の問いのその向こうへと踏み入る者にインドはいつも優しい。
ひょんなことからうつくしい壺を手にれた男の混迷と苦悩。
壺は男の運命をすっかり変えてしまう。
価値とは美とは生とは?
無数の問いのその向こうへと踏み入る者にインドはいつも優しい。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!第8回ハヤカワSFコンテスト受賞者の習作
今やカクヨムSF界、期待の星となった十三不塔さんが10年前に書かれた作品。1話だけでも読む価値ありです。繊細でありながらユーモアに富んだ文体は、既にこの頃から健在だったようですね。日常の描写が凄く面白い。このセンスは是非まねしていきたい所。
さて、本文中の印象的なシーンで登場する「バニヤンの木」ですが、これは菩提樹のことです。釈迦はこの木の下で悟りを開いたと言われており、くたびれた平凡な中年を思わせる主人公が、人生を俯瞰する切っ掛けの示唆ともなっています。しばしば超人のように描かれる釈迦ですが、実際には悟りのようなことが我々の中にも起こり得る普遍的なことなのでは無いかと、この不思議な話を読…続きを読む