重い内容ですが、次を次をと読んでしまいました

 生きていく辛さに堪えかねて、新興宗教にハマり、その結果として大切な家族を次々と失っていく…。
 
 重い内容ですが、次を次をと読みたくなって、ページをクリックする手が止まらなくなりました。読みやすい文章と、リアルなエピソードのスピード感溢れる展開。作者である星都ハナスさんの筆力とこなれた構成力の賜物でしょう。

 私はこの物語りを読みながら、ずっと自分の心と対話していました。
「私だったら、どうする?」
「そういえば、あの時の私は…」

 物語りはハッピーエンドながら、ある程度の人生経験のある読者であれば、登場人物たちの将来に一抹の不安もまた覚えるはず。
 破壊と再生を繰り返しながら生きていく人間の、哀れさと健気さに注ぐ作者の視線の優しさに救われます。
 

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