イケメンもいいけれど、物の怪たちも怖ろしくて可愛らしくて!

 物語の舞台となる幽世。その一日中薄暗い江戸の街並みを思わせる描写に、作者様の筆力もあってどんどん引き込まれます。そこで仲良く(?)町人たちの困りごとや物の怪退治をする個性豊かなイケメンと美少女の4人組。

 それだけでも面白い設定なのに、お話は現代と過去が複雑に絡み合った謎解きも並行していくという、おもしろい仕掛けにもなっています。読み進めるほどに、読者は「ああ、そうだったのか!」と感嘆してしまうことでしょう。

 個人的には、いろいろと出てくる物の怪が、怖かったり可愛らしかったりと活き活きしているところが好きでした。終わり方にも何やら含みがあって、もしかしたら続編があるのかもと期待しています。

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