まるで飛鳥時代にタイムトリップしたような…

この小説の舞台は、今から千四百年昔の飛鳥時代です。
あの有名な聖徳太子(厩戸皇子)の弟である麻呂子皇子が大江山に住む三鬼を征伐したという伝承をもとに、当時の朝廷の政変を絡めて、作者さまは重厚な物語りの世界を作り上げておられます。歴史の教科書に出てくる有名な人物からそうでもない人物まで、多くの人々が登場します。彼ら一人一人の息遣いがすぐそばで感じられるような筆力には圧倒されます。
作者さまのもう一つの作品、『夜の怪物~聖アスカ王国辺境の物語』も読みごたえがありました。作者様のこれからのご活躍を期待しています。