元引きこもり青年が、自分を見つけられた場所。

 主人公は武蔵野に住む元引きこもりの青年。青年は他人が普通にできることが苦手だった。会話のリズムに乗れないし、電話対応も出来ない。大学では自分も大学生として、底辺であってもそれなりに暮らせていた。だから、社会人になっても、それなりに出来ると思っていたのに、突き付けられた鬱の診断。
 青年は長年引きこもっていたが、不服ながら林業に携わることになる。そこには青年とその両親の関係性の変化があった。
 青年の先輩にあたる職人の語りの中で、青年は自分の「普通」について考える。
 果たして青年は、自分の存在意義を見つけられたか。
 そして、「普通」とは何なのか。

 是非、御一読下さい。

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