概要
境界はなぜできるのか、もう一度考えてみませんか?
貴方は誰かを救うことができますか?
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- ★★★ Excellent!!!果たして自分は「そう」であれるだろうか?
学生時代に誰もが抱く自問自答を、目の前に今突きつけられたような、リアルに問いかけられているような感覚になりました。
物語は一人の少女と一人の女性から紡がれていくほんの日常。
少女の心の叫び、そして女性の大人な世界へといつの間にか誘われていく。
いつも通りの日常なんてない。「いつも」は必ず徐々に壊れゆくものなのだ。そうして新しい「いつも」に変わっていく。
自身の過去ももしかしたらそうだったのかもしれない。気づかないうちに壊れては作り直す日常を送ってきていたのかもしれない。
自分を見つめ直す、良い機会をくれた作品でした。
皆様もお手に取ってみて、自分はどうなのだろうと見つめ直してみてはいか…続きを読む - ★★★ Excellent!!!差し伸べられた手を受け入れること
昨今「いじめ」というものを聞かないことの方が珍しい。いじめなどという一括りの言葉に覆われたそれは、人の心を壊していくものなのだろう。
けれど他を完全に理解ができず、そして異質なものに違和感を覚えるというのが人間である以上、いじめをなくしましょうというのは綺麗事にしかならないのかもしれない。
この作品は「いじめ」というものを描き、そして、誰か一人の手でも救われること、その手を取ることすら勇気がいること、変わるためのきっかけは様々あること、そんないくつものメッセージが込められているように思う。
あなたは誰かに手を差し伸べられますか、貴方は差し伸べられた手を素直に取れますか。
どちらも難しいことな…続きを読む - ★★★ Excellent!!!胸に突き刺さる小説でした
私はASDという障害を持っているせいで、できないことが多く、避けられたりバカにされてきました。
そのせいで、後ろ向き思考になって人づきあいに支障が起きたりしていましたが、支援してくれる大人や、冷静に分析してくれる友人のおかげで何とか大学生活が送ることができています。
小中学生時代に愛情に飢えていた私ですが、何年も経って知らなかった周りの優しさに気づくことができました。
「救われるかどうかは自分次第」
これには私も共感しますし、苦しんだ分人を助けたいという気持ちは小学生の頃から変わりません。
勇気の1歩をくれる小説です。
苦しんでいる人にぜひ読んでもらいたいですね。 - ★★★ Excellent!!!いじめを体験してきたすべての人たちへ
僕は統合失調症ですがいじめに関しては子供のころからありました。人一倍ガリガリでやせていて、サッカーボールを当てられたり自転車を上級生から蹴られたり下級性にも笑われていました。いじめを受けるので石を持って相手の頭を殴ったこともあります。小学生の頃です。数えれば数えきれない地獄を29歳の時発症してから十四年間過ごしています。精神科で薬と注射を打っています。精神科病院は4年半居ました。不幸自慢ではないのですがいじめは一人の物じゃないと僕は考えています。いじめのグループ療法でもあれば緩和するのではないでしょうか、僕も素人で簡単に言えませんが繊細な問題と思います。これからも共有できる仲間が増えることを…続きを読む