一章 女神のミス異世界でスローな探索篇

1話 女神にロクな奴はいない

淡い青春、そんなのは誰もが欲しがるだろう、でも、失われた過去は決して取り返せない。




その握りしめた手は、跡形くもなく温みを消し去る、アイツに伸ばしたその手はちゃんと届いただろうか。






俺が叫んだ声は、ちゃんとアイツに届いていたのだろうか。






そんな後悔論ばっかが、浮かんできては消えてを繰り返して一年経つこの日。







ちょうど頃、俺はある夏の日のとある場所で思い悩んでいた――。








――――――――――――――――――――









突然だが、異世界転生の話をしよう。

ハーレムや異能力または…そう女子しかいない世界など。

様々な個性豊かな人物がいる、1度としてそれを味わいたい…念願いや、悲願だ。







俺はそれを現実として味わってみたいのだ。

この片倉龍太かたくらりゅうた今日も、安定して勉強してr―――





俺は軽く左右に頭を降って、思い返しながら

壁を眺める、いやトイレのだけどね。






――――はずがなく…半分勉強より遊び優位だった。






そんなことよりも、異世界の行き方について真面目に知らない。








よくよくある異世界転物だと…車に轢かれるパターンが多い。

だが、俺はそんな勇気があるわけもない。

理不尽な想定で、車に轢かれるなんて今のご時世にあった話じゃない。

車に轢かれるワードは、さすがに強すぎて

飛び込んでいく方も痛くて辛いにちがいない。

俺的にはこう、テンプレ捨てた死に方をしたいわけな。






ならどうするか…簡単である、寝てたら異世界転生が望ましい。

なぜなら痛くもないし、安心して逝ける








俺はしばし考えた、これだと病死してぽっくり行くほうだと…なんか違うな。







そもそも俺には、病死フラグは要らないのだ、健全と言うパワーワードもあるしな。

あれ? 結局なんの話だっけ――?





そんな俺、男子高校二年生の片倉龍太かたくらりゅうたはとある休み時間、学校の男子トイレの便座に座りこみ頭を抱えながら呻き声を出していた。








俺の見た目的には、体は鍛えてるのだが大きくなく細身で、短めの黒い髪の毛と死んだ様な魚の目、特典に髪にアホ毛がちょっと立ってある。







白い半袖ワイシャツと、黒いズボン上履きは学校指定のもの。







一応、日付確認で今日は七月一日…夏休みまであと十九日で夏休みまで長いのである








若干陰キャラを放つが、それはしょうがない







膝の上には「転生秘書」と書かれてるノート

ページを開いていくうちに、転生したくてもできない話を考えてた書いていた。

次第に、エロいキャラのイラストばかりに変わっていた。

人に見られたらオワタの人生、俗に黒歴史書を書いていることになる。









これ見られたら死ぬ…絶対に俺は死ぬ







これを描き続けて二年ぐらいだろう

きっかけ的には異世界転生をアニメで見た時からである。






アニメが始まってから、書き始まった計画的黒歴史書を製造が。







もう四十冊ぐらい書いている

男子の欲望の塊と化した、このノートは部屋のあちらこちらに隠している。

親にバレたら…悪・即・斬だから。








そのせいもありこんな話に直面していた、重大性は特に無いけどな。






テストは平均点より下次赤点取れば…追試

母親は俺の帰りを地獄の番人並に般若はんにゃ並の怖い顔して待ってる。






妹、ツンとしてるけど褒めると嬉しそうにするが結局デレてる…癒し。








そうリアル的問題だ、何とかせねばならない

だから、こんな事で異世界転生したい、が。

まぁ、いいや、夢もへったくれもない現実なのだ。








はっ!?妹が癒しとか、ブランコじゃねぇか!?

思想を働かせると、そっちルート?

いや待て俺!?それ健全じゃない!!

…とはいえ、R18禁じゃなければ大丈夫、だ。うん、きっと。










学校のチャイムが鳴る次の授業の始まりの合図である、禁断のノートを教科書と混ぜて手に持ち俺は急いでこの、便所飯を食べたのバレない動きで教室へダッシュした。








なぜトイレに居たかって…?

決まってる…異世界に、行く馬鹿みたいな計画練っているのがうってつけだからだ。










教科書は禁断ノートをカバーするためである

毎回事前に持って行く、汚いかもしれない

だが、便所飯よりは遥かにいい。

何とか時間内に間に合い、人目を避けて俺の席に座った。

それから数秒も経たない、うちに先生が教室へくる。







俺は先生が書く黒板を、見てノートに写す








相変わらず意味わかんねぇな数学…。

方程式とか言う類、好まぬぞ我!








黒板の書かれた、仕方がない感じで字のノートにシャーペンを滑らせてると、先生は教科書を片手に持ちながら―――








「今日は七月一日、出席番号七番瀬戸誠。この問いを答えなさい―――」







こうやって先生からの問に、対して生徒に当てる奴、これ実際に話聞いてないとビクってしてわかんなくなる奴だ。








そんな事、俺はやりたくは無いのだが、絶賛陰キャラ枠だしな。

教室で目立たないんだ、幻の…なんだかとか言われてたしな、と。







そんな所で突然強い眠気に、襲われ寝てしまう、瞼がびた重いシャッターの様だ。

それに加えてだ、思考力が働かない位の強い眠気に襲われた。





ん? …急に眠く…な…っ…







閉じそうな視野はボヤけ、やがて辺りを真っ黒く染めあげる。

もはや、これは人が寝る状態だ、何かではしゃぐ夢を見てたら、今度は遮断された様にが消えた。

目をゆっくりと開いた俺は周りを見渡して思わず口にする。








「ここはどこだ…?」









本に囲まれた異空間…と思った。

何しろ視界に飛び込んでるのは、本が積み重なってる状態である。

無残務像ではなく周りは、六角形になる様に置かれている、とゆうか周りの視野は本しかないという話になるが。







どこまで積み上げてんだ、この本…?







上を見上げたが、真っ黒い天井だった

なんか本に埋もれるのは、こんな惨めな思いかと思いながら、俺はそんな本しかない、視界を見渡してると見てると…不意に女性の声が飛んだ。









『君たしか、異世界転生希望してなかったけど勝手に導いた事すんませんね』









俺は拍子抜けに驚いたが、何故だろうか?

少しばかりイラッと感じた。


なんか鼻声ぽい…これは明らかには鼻を小指でホジホジしてるに違いない。

何故かって? 鼻声であるからだ、が。

いや、なんで上から目線なんだ?







まぁ、それは置いとこう

俺の目の前には本の山で、椅子から普通に立ち上がれたが、そんな移動できる範囲じゃないので目の前にある積み重なる本を指で少しズラした隙間からちょっとだけ見えた女性の姿を見た。







鼻ほじは当たっていたが、なんか残念な姿が目に見えた。








その女性の見た目は、自堕落と書かれた緩そうなTシャツにボサボサの金髪、目の色は海見たく青く透き通った瞳。

机に足を乗っけて、背伸びして、生あくび。

体を起こすと、緩そうなTシャツがズレて左肩がチラッと見える。







それみて俺はこう内心思った







よく見たらさ…ブラつけてないよね…

胸もさほど大きくないから、これは期待価値がたk…いやいやダメだ欲望を捨てろ俺 !!






しばらく煩悩を抑えてようやく正常の思考になる龍太。







なんだ、このダメ加減全開な女性は…っと半分苦笑いを浮かべて静かに思う。






よく見るとこの本の山に書いてるタイトルが「女神入門」っと書かれてる…しかも全部同じ物ばかりだ。






とりあえず俺は「確信犯女神さん…なぜ我を選んだ?」っと、中二病風に決めてみた。






「適当」

「はい?」







その二言の意味が、通らなかった俺に対して、女神はこう言い直す。







「適当よ、選別かしら? まぁどちらでもいいけど、適当に選ばれたからそこは感謝しなさい、私の仕事は適当から始まるからさ。あと、発言に自信つけなんし」







いや、なんつー確信犯野郎だ、見ろ片鼻に小指を突っ込んで緩んだ顔だぞ。本当に女子なんだよな? って思わせるなぁこの女神、と。

まぁいいや、俺がものすごーく言いたいことあるんだ、だから言わせてくれ―――。








「無差別転生させる女神って何処にいるんだよ!? そもそも、なんなんだよ、その態度は!? 感謝と適当女子が混ざってどっちがどっちか分けが、わかんねぇよ!!」

「言い方に気おつけなよ…」

「なんで落ち込んでんの!? やめて、なんで震え声なんだよ!! 俺悪くない!!」









やれやれ、これだから「女神嫌なんだ

言い訳全文はこうなんだよ…」っと。

会ったことない人に対して、これが一番か。








「まぁ、そう言うことだから…新しい生活が君を待ってちゅーる」

「…さっきの落ち込みは何処へ」

「ちゅーる、ちゅーる、ちゃっチュール〜♪」







微妙に何かの歌を、女神は口ずさむんでいたが…なんで、転生させる人の前で口ずさむんだよ。





全く、テンション下がるだろうがよ、どこぞの某CMじゃねぇかよ。





ふと俺は思った、ここはもしかするけど―ー


あれ? もしかしてここ念願の女神の部屋だったりする――――?






龍太の視界は白くボヤけて、やがて、目の前が緑が生い茂る場所に立っていた。



















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