頑張り屋さんのふたりが営む和菓子屋さん、今日も素敵なお客が訪れる……!

 不遇な生い立ちに、恐れ怯えて生きてきたヒロイン、小夏の元に、縁談が届く。見染めたのは和菓子屋を営む若き主人、伊織。礼儀正しく、沈着冷製、そして優しい。

 小夏を庇う時はその背に庇い、護る時は必ずその手で護る。その行いが、いつも優しく暖かい。

 そんなふたりが営む和菓子屋さんだからこそ、優しい人たちが、そしてあやかしたちが集ってくるのだ。
 そして、ふたりに降りかかる困難も、その優しさが手助けしてくれる。これが、実に痛快。

 もう、全編に優しさが溢れていて、とても素敵な和風ファンタジーだと思う。
 わたしは、途中でやめられなかった……。読みはじめたら、たぶん、皆さまもです。

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